マラヴィータ

2013 アメリカ/フランス
製作総指揮 マーティン・スコセッシ
監督 リュック・ベッソン
原作 トニー・ノブナキスタ

マラヴィータ

スコセッシが製作総指揮でデニーロ主演、とあっては古くからの映画ファンは食指がそそられるのもやむなし、といったところでしょうか。

グッドフェローズやゴッドファーザーを思い出す人も多いかとは思いますが、まあそこはリュックベッソンですんで、そんな重い内容にはなっていません。

おおむねコメディ路線。

FBIの証人保護プログラムに守られた元マフィアのボスが不自由な生活を強いられながらも、型破りで暴力的な気質がぬけず、匿われている町で騒動を起こす、といった内容。

アダムスファミリーの元マフィア版、といえばわかりやすいかもしれません。

お気楽に楽しめる1本ではありますが、もうちょっと悪ノリしても良かったかな、とは思います。

主人公のみならず、家族もぶっこわれてて常識から逸脱している、という設定なんですが、どうせならもっとその行動をエスカレートさせてさらなる笑いにつなげて欲しかった。

ジョバンニと監視役のスタンスフィールド捜査官との間のやりとりももっと掘り下げた描写が出来たように思う。

ラスト、居場所を突き止めたマフィアが大挙して押し寄せてくるんですが、ここで、一家が恐怖にうちふるえるリアリスティックな演出が施されているのも謎。

これだと前半のコメディ調の筋運びやご都合主義を許容できなくなっちゃうんですよね。

やはりリュックベッソンはリュックベッソンだった、というのが結論でしょうか。

劇中、セルフパロディ気味にデニーロがグッドフェローズについて語るのはなかなか気の利いたシーンだ、とは思いましたが。

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