2024 アメリカ
監督 イーライ・ロス
脚本 イーライ・ロス、ジョー・クロンビー

宣伝費も回収できないほどのひどい出来じゃない
惑星パンドラを舞台に繰り広げられる、先住民の遺産を巡る争奪戦を描いたスペースアドベンチャー。
いやー、80年代。
この手の『宇宙を駆ける冒険譚』って、日本においてはバブル経済前夜~崩壊ぐらいまでの間、全盛だったと思うんですね。
ちょうど最も活況だった頃に青春時代を過ごした身としては、この映画って、まさにあの頃の空気そのまま、で。
あー、当時は「いつか人類は宇宙に植民していくんだ」って本気で信じてたなあ、って。
もうね、ノスタルジーというかひたすら懐かしいというか。
SFファンタジーなのに懐かしい、ってのも変な話なんですけど。
ここ数年、いやひょっとしたら10年ぐらいこういう映画って、なかったんじゃ?なんて考えだすと、その希少性だけでべた褒めしてしまいそうになるんですが、実はアメリカ本国では本作、大コケしたそう。
宣伝費も出ないぐらいの大赤字だったとか。
なんでだ?
まじでわからん。
だってね、やってることはガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)とさほど違いないんですよ。
あれがウケるんなら、こっちもそれなりに評価されなきゃおかしいだろ、って。
それともなにか、ガーディアンズはマーベルだからこそ広く認知された、ってか?
うーん、見劣りするところはそれほどないように思うんだがなあ。
VFXもちゃんと金かかってるし、惑星パンドラの美術、デティールもしっかりしてるし、最後に「お前だったのか!」的などんでん返しが待ち受けるシナリオも悪くない。
さりげないユーモアや遊び心があるのも良。
とてもイーライ・ロスが監督したとは思えなかったですね、私は。
いや、永遠のアングラ野郎だと思ってたもんだからさ、ロス。
普通にこういうこともできるんだ、って。
ま、ガーディアンズに比べりゃお話そのものが薄っぺらいし、さほどドラマチックでもないってのは正直ありますが、ビデオゲームが原作でここまでやれりゃ大したもんだと思うんですよ。
ビデオゲーム原作で面白いと思った映画って、私の場合、全体の1%にも満たないですしね、ぶっちゃけ。
ゲームを破綻なく映画的に再構成した、というだけでも十分及第点。
また、ケイト・ブランシェットの女賞金稼ぎ役が見れたことも私の中では大きなポイント。
あのケイトが荒くれ野郎ども相手にアクション披露してるんだからこりゃ見ないわけにはいかない。
やばい、かっこいいっすよ姉さん!ってなもの。
うーん、ひょっとしたらゲームをプレイしてる人たちから不評だったのかもしれないですね、知らんけど。
それならわからなくもない。
ポップコーンムービー以上のものではないですよ、それは認める。
けど、そこまで酷評するほどのひどい出来じゃないだろう、って。
私は好きですね、絶対にないだろうけどケイト・ブランシェット主演で続編制作されたら必ず観る。
余談ですが、クライマックスのアクションシーン、私は思わず「科学忍法火の鳥やんけ!」とツッコんでしまった。
そういうところもオッサンの懐古心を刺激したのかも。
ねじレート 80/100
