カナダ 2014
監督、脚本 アダム・マクドナルド
樹海版オープンウォーター、なんてキャッチフレーズがついてましたが、それほどショッキングなわけでも郊外レジャーの思わぬ落とし穴をたくみに描いてるわけでもありません。
山にキャンプに行ったら道に迷って熊に襲われた、以上、なんですね。
登場人物の大きな落ち度が悲劇の引き金になった、といった風な訓諭めいたなにかがあるわけでもありませんし、ああ、運が悪かったね、としか言いようのない内容で、ほんとにね、どうしたものか、と。
実話を元にした作品らしいんですが、映画にする以上、せめて楽しめるように脚色ぐらいしてくれよ、と。
したつもりなのかもしれませんが、機能していない、と言うほかありません。
これではテレビの再現フィルムとそう大きく変わらない、と思うわけです。
終盤の逃走シーンも余計な小細工が多くてうんざり。
わざわざ流れを断ち切るような編集、やたらアップが多い、たびたび妙なところに焦点を合わせてピントを主体からずらす等、何がしたかったのかよくわかりません。
せめて熊に襲われる恐怖を臨場感たっぷりに演出できたらまた違ったか、と思うんですが、これでは後になにも残らないですね。
思わぬ拾いもの、といいたかったんですが、うーん、やっぱりダメだこりゃ。