2024 アメリカ/イギリス
監督 デビッド・エアー
脚本 カート・ウィマー

ステイサム単独主演作の中では出色の出来
養蜂を生業とするしょぼくれたオッサンだと思ってたら、実は絶対に怒らせてはいけないタイプの人間兵器だった・・・という、いわゆるリーアム・ニーソンが得意そうな「元〇〇」パターンのリベンジアクション。
ぶっちゃけやってることに新鮮味は皆無なんですけど、ジェイソン・ステイサム演じる養蜂家が字ズラそのものを意味するだけでなくダブルミーニングだった、ってのが設定として面白かったですね。
国家に属さぬ独立組織として暗躍する養蜂家という名の秘密結社、というアイディアは、「ありえねえ」とは思うものの、上手にハッタリかましたな、とは思いました。
「蜂の社会をお手本として、人間社会の暴走を監視する」という、変な教義の宗教団体みたいなズレっぷりに信憑性を持たせる演出に感心する、というか。
デビッド・エアーは生真面目だなあ、って。
もうちょっとふざけててもよかったんだけど、養蜂家は実在するんだよ・・とばかりにステイサム逆襲の手綱を一切緩めないもんだから、ただただ「やべえ」の連続で。
観客にカタルシスを、という意味では脇目も振らずに一直線、って感じでしたね。
老人を狙ってネットで詐欺を繰り返す集団を標的としたのもうまかった、と思います。
労せずに弱者をカモにする連中なんて、手加減する必要ねえし!と誰もが共感できるでしょうしね。
また詐欺集団の描写がよくできてるんですよ。
ほんとにこんな組織ありそう、みたいな。
いや、多分ないだろうけど、そう感じてしまうケレン味があるんですよね。
最終的に、シークレットサービスや傭兵が守る要塞とでもいうべき邸宅に単独で突っ込んでいく展開も、再び「ありえねえ」と思うものの、あまりに大胆すぎてワクワクさせられましたし。
真剣に内容を吟味するなら、何もかもが絵空事なのは間違いないんです。
けど、それを監督自身が絵空事と認めず、丁寧かつ大胆に無敵の工作員をデザインしたのがこの作品が成功した理由でしょうね。
スーサイド・スクワッド(2016)いったいなんだったんだ?と言いたくなる快作。
そりゃねえわ!とあきれながらもスカッとするには最適かと。
余談ですが、カート・ウィマーがまた活発に活動しだしてるみたいで、あたしゃうれしい。
ねじレート 80/100

