2021年初出 松本次郎
小学館ヒーローズコミックスわいるど 1~3巻(以降続巻)

内戦下の日本における、女子高生のみで構成された武装自治組織「女子挺身隊」の活躍を描いたSF?アクション。
みんな言ってるのかどうかはわかんないんですが「いやいや、ありえねえし」ってな、設定であることだけは間違いないです。
女子高生、ガンアクション、制服なのにタトゥー等々、そのあたりがアンテナに触れた連中をとりあえず根こそぎ釣り上げちゃおう!ってな仕掛けであることは間違いない。
物語の世界観がどうとか、そういう話じゃなくて、登場人物のキャラと関係性だけでお話が進んでいく感じ。
どこか女子攻兵に似た感触もあったりするんですが、それは多分サブキャラ(女子高生)の描き方や会話風景がいかにも松本次郎なせいでしょうね。
主人公のパイセンとか、お前はどこの分署のベテラン刑事なんだよ、ってなヤサグレぶりですからね。
総じて男勝りで下品。
主人公と思しき花沢シモーヌだけがおしとやかな感じ。
なので構図としては清廉で楚々と上品なお嬢様シモーヌ(ただし、戦闘スキルはトップクラス)が、旧態依然とした組織や上司に囲まれて、どう自分のやり方を貫いていくのか?みたいな形になってたりします。
しかし、松本次郎、50代で女子高生の漫画描くって、ほんとすごいなあ、と思う。
おっさんになればなるほどね、現役女子高生とか、もうすべてがわかんないですよ、ぶっちゃけた話。
異人種だもん、はっきり言って。
普通は躊躇しそうなもんですけどね、自信満々に女子高生を定義しちゃってますからね、いや、こんなもんだろ、って。
ただ、それを読んでる我々が(若い人は読んでないと思うんだよ、多分)すでに女子高生とは縁遠い存在なんで、松本次郎の描く女子高生がテンプレなのかどうかもわからんわけで。
おっさんの共同幻想の内にのみ存在する女子高生を共有する、という気味の悪い状況になっちゃってるのかもしれません、ひょっとしたら。
わかんないけど。
どうあれ、フェチだなあ、とは思いますね。
あんまり大きな声でこの漫画が好き、と言いづらい空気があるというか。
やってることは昔のハリウッド映画でよく見かけた「新入り刑事とペアを組まされたベテラン刑事、お互い打ち解けるまでの葛藤」を描いてるにすぎないんですが、お膳立てが特殊すぎる、ってのは言うまでもなく。
相変わらず、全く「萌え」に抵触してないのはさすがというか、どうにも損な立ち回りというか。
多分、驚きの終幕とか待ち受けてないと思うんですが、作者の書く下品で屈折した女子が好きな人は読んで後悔なし、だと思います。
意外と設定が細かい、ってことだけ最後に書いておきましょうか。

