2014 日本
監督 大友啓史
原作 和月伸宏

前作より、絵的にちょっとこなれてきたかな、と言う印象は受けました。
やけに小奇麗な時代劇に思えたのが、相応に小汚くなってきた、とでもいうか。
相変わらずシナリオは原作に忠実に、かなり荒唐無稽です。
明治政府に対するテロをもくろむかつての仲間を阻止すべく剣心が単身挑む、というストーリーなんですが、テロ集団相手の最終兵器が剣心しかいない、って、どれだけ脆弱なんだ明治政府、剣心は、アメコミのスーパーヒーローか、バットマンなのか、スパイダーマンなのか、 って、思わずつっこみたくなってしまうわけでして。
んでそこに神谷薫とかケンカ屋左之助が首をつっこんでくるもんだから、もうどんどんリアリティは霧散の一途です。
ただそれでもやっぱり今回も剣戟シーンを含むアクションが凄くて、全く退屈させないのはさすがの一言でしょう。
ちなみに本作、伝説の最後編へ続く形で終わってまして、それを知らなかった私は、エンドロール相手に「なんじゃそれ!」とつっこんでしまいました。
佐藤健、なかなかいい演技してるなあ、と思いつつも、この制作陣で、故萬屋錦之介を撮って欲しかったなどと思ったりもしました。
いやほら、殺陣といえば萬屋だからさ、うん。
まあ、色々思うところはありますが、うん、次も見よう、と思える出来であることは確かですね。