フィルムは生きている

1958年初出 手塚治虫

アニメーションを作ることを夢見る主人公がいろんな障害にも負けずに自分のアニメを作り上げるまでを描いた青春ドラマ。

当時、虫プロで日本初のテレビアニメに挑んでいた先生の心情も大いに反映されての作品だと思われますが、これはちょっとどうなんだろうな?と。

アニメ作りをスポコン風にえがくのはいささか無理があるのでは、と思う次第。

大衆演劇をみているかのようなお涙頂戴な展開もやや疑問。

なにより昨今のブラックなアニメ業界の労働環境を知る人にとっては、これはもう別世界の出来事としか思えないのでは、と感じたりも。

時代の風雪にさらされなにもかもが古びちゃった印象。

というか、アニメ産業のブラックさを当たり前にしちゃった戦犯たる先生に、こんなの描かれた日には業界人大激怒な気もしなくはないです。

う~ん、好事家向けでしょうね。

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