アメリカ 2012
監督 リドリー・スコット
脚本 ジョン・スペイツ、デイモン・リンデロフ

人類創生の起源を描く、なんてキャッチコピーがついてるもんだから、リドリースコットはこの年にして新たな宇宙SFに挑戦するのか!と興味津々だったんですが、蓋を開けてみればエイリアンの前日譚じゃねえかよ、と。
どういうつもりで日本の配給会社はこのような宣伝をしたのかさっぱりわかりませんが、やはりですね、若い頃にテレビでエイリアンを見て震え上がった世代としてはですね、なんかもうリドリースコットが腰を上げる、というだけで心躍るものがあったりするわけです。
正直、シナリオはキャッチコピーほどご大層なものではありません。
80年代のアメリカンホラーに通ずる安い展開が残念だったりもします。
でもですね、 それとなく小出しにする既視感たっぷりのガジェットやあの空気、思わせぶりな過去作へのセルフオマージュみたいな演出がですね、どうしてもわくわくしてくる自分を止められないんですよね。
エイリアンシリーズは監督を変えて2、3、4とどんどん身近なクリーチャーになっちゃったし、近年はプレデターと戦わせられたりもして、ダンピングされまくっちゃってるわけですが、本作によってですね、久しぶりに本当に怖いエイリアンが帰ってきたような気が私はしています。
ファンゆえの欲目なのは充分承知です。
あと、欲を言えばシガニーウィーバーのケツですかね。
ノオミラパスじゃ役不足。
あのケツあってこそのエイリアン。
続編作るつもりはあるんですよ、とでもいいたげなエンディングが消化不良気味ですが、私は楽しめました。
久しぶりに生理的嫌悪感で怖気が立ちましたね。