アメリカ/メキシコ 2014
監督 ラルフ・ジマン
原作 梅津泰臣
オリジナルである日本の18禁アニメ版は見てないんですが、このリメイク版にのみ限って言うなら失敗してる、の一言に尽きますね。
多分監督はアニメ版を大きく改変せず、そこそこ忠実にやってるのでは、と思うんです。
まずそこが最初のしくじりでしょうね、きっと。
アニメだから許されていた少女の殺し屋という設定も、実写でやるとその現実感のなさに眩暈がしてくるほどでして。
なんで主人公サワはそんなに無敵なんだよ、ってのが欠片の説得力もなしに当然でしょ?とばかりに横たわってまして。
そもそも少女に潰されちゃうような人身売買組織ならとっくに警察が壊滅してる、というツッコミをひっくり返すだけの、主人公の超人性の源が一切描かれてないんですね。
なんの背景も特別な演出もなしにただ強いんです、ってやられてもそれは絵空事でしかないわけで。
オチも早い段階で読めた。
で、その通りでしたし。
やはり日本の18禁アニメという特殊性の中であったからこそ話題にもなり、評価もされた作品なのでは、とあらためて思ったりしました。
サワ役のインディア・アイズリーも丸顔で緊張感なくて主役の器とは思えず。
1人気を吐いていたサミュエル・L・ジャクソンがただただ気の毒でしたね。
結局ニキータもどきになっちゃってて、それに誰も気づいてないのが致命傷、といったところでしょうか。
凡作。
なんら擁護する言葉も出てこないよ、うん。