1975~80年初出 竹宮恵子
小学館文庫
<収録短編>
遙かなり夢のかなた
集まる日
オルフェの遺言
夢見るマーズポート
決闘2108年
西暦2763年の童話
ジルベスターの星から
真夏の夜の夢
夜は沈黙のとき
SF系の作品ばかりを集めた短編集。
「遙かなり夢のかなた」「集まる日」「オルフェの遺言」は超能力者オルフェを主人公とする連作短編。
後に地球へを描いた事が解せる作者らしい作品。
個人的に気に入ったのは「ジルベスターの星から」で、叙情豊かな宇宙SFに心うたれました。
「決闘2108年」は原作光瀬龍。
少女漫画の枠組みに囚われることなく、総じて質は高い。
私は熱心に作者の作品を追ってないんで、この作品集をどう位置づけしてよいのかわかりませんが、短編においてすらその実力は疑いようもない、と思いましたね。
発想が豊かだし、アイディアも豊富。
さすが名の知られた大看板なことだけはある。
竹宮SFに興味のある人は買って損なしでしょうね。