おいら女蛮

1974年初出 永井豪
小学館サンデーコミックス 全7巻

ケンカっぱやくて暴れん坊で行く先々の学校で退学処分を突きつけられる悪童女蛮子(すけ ばんじ と読む)が親の間違いで女子として中学校に転入させられ、やむなく女子中学生として学園生活を送るはめになるデタラメな毎日を描いたお色気ナンセンスコメディ。

パンス党とかいうわけのわからんスケバン集団は出てくるわ、主人公、表面上は女であるのをいいことに同級生の乳はもむわさわりまくるわで、もうめちゃくちゃやり放題な作品なんですが、女子の集団に男とばれずにもぐりこめたらいいよなあ、という単純な男子の妄想を形にしていてこれはこれで巧みなプロットだ、と思ったりもしました。

時代が時代なのでどうしてもストーリーは女蛮子が学園で大暴れな方向に行きがちなんですが、男の娘などという倒錯が一部で市民権を得ようとしている昨今、今ならこれ、読む人によってはバイブルになりうるかもしれません。

ただまあ、主人公が女になりたい、と思ってないので、トランスジェンダーな方々の共感は得にくい、とは思いますが。

残念ながら未完。

ひょっとしたらアイディアそのものは恐ろしく時代を先どっていたのかもしれません。

単純にエッチでドタバタで楽しいんですが、なんとなくね、作者自身がこの手のドタバタに「のれてない」ような気も少ししました。

だから終われなかったのかな、なんていうのは穿った見方ですかね。

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