2024 アメリカ
監督、脚本 パーカー・フィン

焼き直しを否定できぬまでも、予想外のエンディングに変な期待が募る
「伝染する死」を描いてスマッシュヒットをとばしたスマイル(2022)の続編。
ここ数年公開された色んな作品の続編って、たいていが『前作観てなくても大丈夫』なパターンの多い中、本作に限っては、前作の6日後から物語が始まってることに、まずは軽い驚きがありましたね。
完全にストーリーが地続きなんですよ。
オープニング早々、前作覚えてないと何が何やらさっぱりわかりません。
いやいやお前誰やねん?から始まって、なんでそんなことしてるの?どうしてそれが失敗になるの?と次から次へと疑問符だらけ。
あたしゃ慌てて自分の書いた前作の感想読み直すやら、YOUTUBEで関連動画見るやらで、やっと事態を把握した有様。
いやー潔いというか、頼もしいというか。
自分の仕事に自信があったんでしょうね、パーカー・フィン。
ま、自信があっても最近はわかりやすさ、与しやすさを優先しがちだったりするけど、あー、そりゃいいか。
おかげで最初から妙に臨場感あったことは事実。
だって、あの悪夢のラストから物語は続いてるわけですから。
視聴者を前のめりにさせたことは確かですね。
ただね、本作の主人公であるスカイ・ライリーが登場してからの展開が、残念ながらあんまりよろしくなくて。
前作と全く同じことをもう一度やってるんですよね。
格別スケールアップしてるわけでも、切り口を変えてるわけでもないのがさらに問題で。
スカイを演じたナオミ・スコットは素晴らしい熱演で、この人はホラー映画でお茶濁してる場合じゃないと思わせるほどの逸材でしたが、そのナオミの存在感をもってすら焼き直し感はいかんともしがたく。
正直、中だるみしてたな、と思います。
伝染する死に関わっちゃったらどうなるか、もうわかってるんだからそこはさっさと片付けて次の展開を模索するべきだった。
1作目より評判がよくないのはそれが原因でしょうね。
それでもなおこの作品を、あえて評価する部分があるとすれば、エンディングに思わぬ期待を持たせたこと、その一点に尽きると思われます。
期待というと語弊があるかな、布石と言った方がいいかな。
これね、ネタバレになってたら申し訳ないんだけど、この仕掛けは鈴木光司の『らせん』だ、と私は思った。
次作への橋渡しのために、あえてスカイというポップスターキャラを作り上げてきたのだとしたら、さすがにその計画性には唸らざるをえない。
しかしながらそれも、鈴木光司でいうところのリングシリーズ三作目『ループ』があってこそ活きるものであって。
さてスマイル3は制作されるのか、否か。
スマイル3がもし発表されるようなことがあれば、本作の評価は全く変わってくるような気もしますね。
その場合、スマイル2は完結へと向けた壮大な前フリ、ってことになる。
とりあえず、ここで終わりにならないことを祈るばかりです。
三作目こそ真骨頂、正念場だと思いますね。
ということで現段階では保留、ってことにしておくのが一番無難かも。
ねじレート -/100
