空気の底

1968~70年初出 手塚治虫

プレイコミックに掲載されたホラーやミステリ、SFっぽい味つけの短編を集めた一冊。

総じて暗い。

中には猟奇的と思われるものもありますが、「うろこが崎」や「夜の声」「ロバンナよ」は先生らしい秀作だと思います。

「電話」が予想外に怖くてびっくり。

SFファンとしては「わが谷は未知なりき」がお気に入り。

忙しすぎたりスランプだったりで、どうしようもない凡作を描かれることも多々ある先生ですが、この短編集は他の短編集に比べ、全体的に質が高いように思います。

なんとなく後味の悪い読後感を気にしなければオススメですね。

短編においても名手であることが伝わるアイディア豊富な内容だと思います。

タイトルとURLをコピーしました