1981年初版 山上たつひこ
秋田書店少年チャンピオンコミックス
山上流ホームコメディ、といったところでしょうか。
どことなく天才バカボンや、古谷三敏の諸作を思い起こさせる家族ものギャグなんですが、そこはまあ山上たつひこなんで、飛ばしっぷりが半端じゃありません。
ばかばかしさも度を越して縦横無尽。
満開の親父のキャラとか私かなり好きなんですけどね、どうも当時はそれほど人気がふるわなかったみたいで。
この頃の作者の作品は何を読んでもおもしろい、と思うんですが、うーん、時代にあわなかったのかなあ。
お下劣さとキレキレのギャグで一時代を作った作者が、あえてオールドスタイルな家族ものをやる、という方向性が逆に挑戦的なのでは?と私は思うんですが、どうも読者には伝わってなかったみたいです。
作画スタイルもほぼ完成しつつあるように思います。
ボケが二人にツッコミが二人という珍しいパターンの設定だったんで、もう少し続いて欲しかったですね。
タイミングと言うか、きっかけさえ合えばTVアニメもいけた気がするんですが、無理ですかねえ。
この作品ならなんとか電波に乗せることもできたように思うんですけど、ファンゆえの贔屓目が過ぎる、って話かもしれません。
個人的にはおすすめですね。