アメリカ 2015
監督 ウェス・ボール
原作 ジェイムズ・ダシュナー

1作目のエンディングに胡散臭いものを嗅ぎ取ったりしていた私ではありますが、予感は的中、といったところでしょうか。
ああ、こう展開しちゃうのね、と嘆息。
やはり不条理系スリラーにもっともらしいオチをつけようと思うと、主題を少しづつ違う位相にずらしてごまかすしかなくなるのか・・・と。
はっきり言ってしまうと、ディストピアな未来世界を支配する組織と徒手空拳な主人公グループの戦い、なんて私はどうでもいいんです。
外の世界がゾンビまみれという手垢な設定にもうんざりでしたが、誰が砂漠の危地を潜り抜けるスリルをこの作品に求めたか、という話であって。
私が知りたかったのは、誰が、どんな意図で、膨大なコストと労力を費やして迷宮を作り上げ、人間を選別しようとしていたのか、その1点のみ。
その意味においては続編にあたるこの作品、単なる引き伸ばしにしかすぎません。
3ですべては明らかになるんでしょう、きっと。
でも3部作にした以上は2の必然性も当然問われるわけで。
連続テレビドラマじゃないんだから、友情と青臭い正義のシナリオになぜわざわざ寄り道する必要があるのか、と私は思うわけです。
なんだか「バトル・ロワイアル2」を見てるような気になりましたね。
ブレた、としか言いようがない一作。
完全に緊張感が途切れてしまいました。
あとは熱心なファンの方々にお任せしたいと思います。