ソード・オブ・デスティニー

ソード・オブ・デスティニー

アメリカ/中国 2016
監督 ユエン・ウーピン
脚本 ジョン・フスコ

アカデミー外国語賞も受賞したアン・リー監督の有名な武侠映画、グリーン・デスティニー(2000)の続編。

ちなみに私、グリーン・デスティニーは見ておりません。

いや、厳密に言うと、途中ぐらいまでは見たんだけど「人間って、こんな風に物理法則無視して空飛べないよね?」となぜか冷めてしまい、そのままレンタル店の棚へとお戻りいただいた。

だ・か・ら、ワイヤーアクションだって!ピーターパンみたいなもんだって!と、当時の私を叱りつけてやりたいところですが、なんせ20年前だ、勘弁してくれ。

今はその凄みも理解してるつもりなんですけど、相変わらず派手なワイヤーアクションはあんまり好きじゃないんで、多分、ユエン・ウーピンの動作設計そのものが好みじゃないんだと思います。

なんだろ、サーカス見てるような気分になっちゃうんですよね。

鍛え抜かれた肉体と体術が奏でる組み手の芸術性が、ワイヤーのせいで全部台無しにされちゃうような気がして。

これはこれで「あり」なんでしょうけどね。

で、この続編なんですけど、グリーン・デスティニーでアクション監督を務めたユエン・ウーピンがよりにもよって監督を務めております。

ファンな方々には本当に申し訳ないんですが、スネークモンキー蛇拳(1978)やドランクモンキー酔拳(1978)の頃ならいざしらず、今の彼が、大監督アン・リーが手掛けた作品の続編を撮れる力量を備えているとはどうしても思えなくてですね。

撮影時、71歳ですしね。

おそらく前作見てようが見てまいが、あんまり関係ないだろうと。

普通にわかりやすい武侠映画をなぞってるだけなんだろうなあ、と。

どうせ期待できないなら、わざわざ前作見直さなくていいか、なぜかドニー・イェンが出てるからとりあえずドニー目当てで見ようかな、と思ったのが実は視聴の動機。

で、まあ肝心の内容なんですけどね、ほぼ予想通りでしたね。

南総里見八犬伝か!(この場合水滸伝のほうが的確なのかな)と言いたくなるような在野の豪傑が集まって、伝説の剣(グリーン・デスティニー)を奪おうとする悪漢を倒しました、以上、なんですね。

ちょっとしたラブロマンスも盛り込まれてるんですけど、なんせヒロインがミシェール・ヨーで、お相手がドニー・イェンですから。

二人共50歳超えとるがな!って話でね。

なんかもう焼けぼっくいに火がついた的な、生臭さのほうが先立っちゃって。

なんだかちっとも素敵じゃない。

基本、細やかな演出とか、揺れ動く心の襞を丁寧に描くとかできないんで。

なんとなく置き去りなままの登場人物も多数。

アン・リーの手法を頑張って真似たんだろうなあ、と思われる絵作りもあるんですが、これもねえ、予算の問題なのか、CGになれてないのか、どうにもアラが目立つ始末でして。

ほんと見どころはドニーのアクションだけでしたね。

ドニー、頻繁に空飛んでましたけどね。

私の勝手な想像ですが、グリーン・デスティニーに感動した人は多分この続編見ないほうがいいです。

私のように、最初からハードル上げてない人だけが楽しめる、わかりやすい香港娯楽作だと思います。

ミシェール・ヨーがこの年齢でシャープな体捌きを披露していたのを見れたのは収穫でしたが。

2016年カテゴリの最新記事