とつくにの少女

とつくにの少女

2015年初出 ながべ
マックガーデンブレイドコミックス 1~3巻(以下続刊)

魔法使いの嫁(2014~)のヒットに起因する「異形×少女もの」の流れに属する作品かと思うんですが、独特なのは西洋の絵本にも似た漫画らしからぬ作画でしょうね。

簡略化すべきはとことん簡略化しているのにも関わらず、なにげないワンシーンに恐ろしく手がかかっていたりする。

それが一種、異様な禍々しさと異世界感を強調していることは確か。

シンプルだけど矛盾のない作品世界の作り込みや、物語のルール作りもうまい。

余計なデコレーションをしたり、脇見をしない分、淡々としたシナリオ進行なのにも関わらず妙な緊張感があるんです。

異形の出自がはっきりしてるのもいい。

故に、なぜ異形が少女を守り、生活を共にするのか、肌感覚で理解できる。

他の類似作は一切これをやらないんですよね。

だからどれもこれも中途半端に乙女なファンタジーになっちゃう。

この先、このジャンルがさらに隆盛を誇るのかどうかわかりませんが、現時点では高い作家性といい、ストーリーのリードの仕方のうまさといい、トップクラスにある作品じゃないか?と思いますね。

はまる人はめちゃくちゃはまるんじゃないでしょうか。

人よりも異形のほうが人らしく思えてくる時点で、この漫画は9割方成功してる、と私は思いましたね。

優れた映像作家にアニメ化して欲しいですね。

どこか日本の作品っぽくないのが強みかと思うんで、むしろ海外の方が高い評価を得られるかもしれません。

10年代カテゴリの最新記事