日本 2018
監督 福田雄一
原作 空知英秋
前作が予想外にも笑いのツボに入っちゃったので、立て続けに見た第2弾。
あー変わりなく悪ふざけしてらっしゃるな、と。
うんうん、これだわ、安定してるな、笑いが、と安心する一方、早くも軽いマンネリ化の傾向にあるような気も。
時間をあけずに立て続けに見てしまったせいもあるんでしょうが、ちょっと将軍ネタで引っ張りすぎだな、と。
2時間の尺で2回も3回もやるようなネタじゃないと思うんですよ。
できうるなら日常の他のエピソードを笑いに昇華させてほしかった。
おかしくないわけじゃないんですけどね、くどいし一本槍。
あとストーリーが真選組の内輪もめを中心に進んでいくのもいただけない。
前作で、倒幕を企てるかつての仲間、高杉晋助との諍いを描いてるんだから、2は当然その続きを見せてくれるはず、と普通は思うじゃないですか。
なんだか「とりあえず一旦、一息いれて」みたいな。
スケールダウンしちゃった感は否めない。
正直、前作に比べると私のテンションは「笑い」と「ドラマ」の両輪で下降気味だったのは確か。
あーこりゃ今作は「悪くはないけど1ほど突き抜けてない」という、よくあるパターンに落ち着いちゃうのかな、とやや意気消沈気味だったりしたんです。
ところが、だ。
それをひっくり返してくるのが終盤の展開で。
さすがにジブリもいい加減クレームつけてくるんじゃないかとヒヤヒヤする「空飛ぶバス」の登場で私のはらわたをねじ切ったかと思いきや、思わぬシリアスな方向に物語は舵を切ってきます。
伊東鴨太郎の造反劇がまさかこうもドラマチックな顛末を迎えるとは、あたしゃ予想すらしてなかった。
誰が銀魂で、一人の男の孤独と儚き終焉を演出したハードボイルドなドラマを見せつけられるなどと思うのか。
原作ファンは「今更何言ってんだ」ってな話なのかも知れないですけど。
すまん、恥ずかしながらちょっと泣きそうになった。
いやでもこれは泣くだろ。
私だけじゃないはずだ、きっと。
こういうこともできるのか、福田監督、としてやられた気分ですね。
ちょっとしつこいかな、と思う点もないわけじゃないんですが、さんざん笑わせておいて最後には涙をさらうというコメディ映画王道の展開に脱帽ですね。
3があるなら多分見るな、と思った私でございます。
終わってみれば良く出来てた、そんな第2弾でしたね。