シャークネード

アメリカ 2013
監督 アンソニー・C・フェランテ
脚本 サンダー・レヴィン

シャークネード

2019年現在、シリーズ6作目をもって完結した人気サメ映画の第一弾。

ちなみに私はこの映画の存在すら知らなかったんですけどね、6作も続くってことはきっと人を惹きつける何かがあるんだろうな、と思って今回、遅ればせながら手にとってみたわけですが、いやもうね、シンプルにびっくりしましたね。

まさかここまでのクソ映画だとは思ってもみなかったんで。

クソ映画を面白がる人たちのレビューを真に受けてしまった自分も恥ずかしいんですが、これを6作も作らせてしまうファンの後押しも本当に驚きだ。

だってね、本当にクソなんですよ。

なにをどう擁護すればいいのか見当たらんぐらい。

「サメが台風に乗って空から襲ってきたら面白いよね」というアイディアだけで勝負してるジャンル映画なんですけどね、ぶっちゃけ私にはこの映画の楽しみ方がまるでわかりません。

まず前提として、サメは鰓呼吸だから水のないところでは長時間生息できんわけだ。

なのにサメ、空中を滑降しながら狙い定めたように人を襲ってきます。

無茶苦茶です。

呼吸できぬ苦しみより食い気って、どんなクリーチャーなんだよ!って。

でね、そのアイディアをどうしても活かしたいのならね、バカバカしさを全肯定する悪ふざけがシナリオには必要となってくるわけだ。

真面目なんだもん。

本気でサメが空中滑降も可能だと思ってるんだもん、制作側は。

またCGがおそろしくショボくて。

予算のない連続テレビドラマレベル。

さらには編集もズタズタ。

カットが変わるたびに突然サメが現れたり消えたりするんですよ。

さっきまで暴風雨の最中に居たかと思えば、次のシーンでは乾いた路面上に登場人物が居たりすることもしょっちゅうですし。

経過時間を小刻みに端折るジャンプカット編集は、ゴダールの影響なのかな?と深堀りさせたいのかコラ!って。

予算がないならないなりの工夫の仕方ってのがあるだろうが、って話だ。

早い話が凄まじく雑なんですよね。

とても2013年の発表とは思えないぐらい。

あまりにあれこれひどいんで調べてみたら、実はこの第一弾ってテレビ映画だったらしい。

・・・・なんだかもう色々裏切られた気持ちでいっぱいだ。

もちろんよくない意味で。

クソでもバカな映画は好物ですが、普通にクソなだけの映画は私には無理。

唯一笑ったのはマトリックス2みたいな輪切りシーンが終盤であったことですが、他はもうなにもかもが許容の範囲外です。

見なかったことにしてしまいたい、サメ台風。

これまで酷評してきたいろんな映画に「すまなかった」と謝りたくなる88分でございました。

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