東京カラス

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2012年初出 宮下裕樹
小学館サンデーGXコミックス 全10巻

かつてコザキユースケが発表した同タイトルの作品(未単行本化)を宮下裕樹がリメイクした、と考えていいと思います。

オリジナルは読んだことないのでどの程度改変されてるのかはわからないんですが、なんだか急に少年漫画風の路線に舵をきったなあ、って感じですね。

サンデーGXって読んだことないのでわからないんですが、ジャンプSQみたいな誌風なのだとしたら正義警官モンジュよりこういうタイプの作品のほうが合ってるのかもしれませんけどね。

わかりませんけど。

簡単にまとめちゃうなら、学園心霊部の幽霊退治もの、みたいなお話です。

主人公である大島田満子がゴーストハンターであるのにも関わらず、いっさい霊が見えない、というのがミソで、背後には現代版陰陽寮みたいな組織も暗躍してる、ってのが物語の骨子。

人面犬やら人語を解する八咫烏やら多彩なキャラクターが入り乱れ、オカルトながらコメディタッチでもあるのが特徴ですが、まあ、ぶっちゃけよくあるプロットと言ってしまえばそれまで。

いちいち類似作のタイトルは列挙しませんが、なぜこの作品をわざわざリメイクしようと思ったのか、私にはよくわからなかったりもしますね。

正直、5巻ぐらいまではほとんど流し読みでした。

琴線にふれるものがほとんどない。

それでもあえて読み続けたのは宮下裕樹だったから、でして。

なにかやってくれるんじゃないかと。

終盤、ストーリーは東京の命運をもかけて大島田満子が矢面に立つハルマゲドンの様相をも呈してきます。

それなりに盛り上がりはします。

思わぬどんでん返しや予想外の展開もある。

でもね、それすらもね、こう言っちゃあなんなんですけど、やり尽くされたパターンなんですよね。

物語のオーラスは世界の命運をかけて戦う!・・・って、なんのラノベだよ、って話で。

ダメだとは言いません。

でも作者ほどの漫画家があえてやるような題材ではないですよね。

私が宮下裕樹に期待するものが違うせいもあるんでしょうが、こういうのは他にやれる漫画家が大量にいると思うんですよ。

うーん、細野不二彦の後を継ぐのはこの人しか居ない、と思ったんだけどなあ、見込み違いだったか。

今後新作が出ても手に取るのを躊躇してしまいそう。

大人向きではない、というだけのことなのかもしれませんけどね。

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