リュウマのガゴウ

リュウマのガゴウ

2011年初出 宮下裕樹
少年画報社ヤングキングコミックス 1~3巻(全10巻)

食物連鎖が横並びになった世界を舞台に、リュウマと言う名の救世主を描くアクション・ファンタジー。

この作品が独特なのは主人公であるリュウマが「継がれていく名前だけの存在である」という設定でしょうね。

ある種、群像劇みたいな様相を呈しているんです。

私が読んだ3巻までの間だけですでにリュウマは3人登場してますし。

逆に言うなら主人公不在。

で、それがどこか物語に没入できない、気をそがれる空気を作り出していることは確か。

人間を襲う白皮という生物の謎や、世界に打ち立てられた枝と呼ばれる巨大な塔の由来、千年王国の存在等、舞台作りに惹かれるものがないわけじゃないんですが、目新しさという意味では群像劇を支えられるほどの創造性はやっぱりない。

3巻後半ぐらいから徐々に面白くはなってくるんです。

でも「やっとかよ」って私は思っちゃって。

立ち上がりが遅すぎやしないか?と。

オムニバス風の前置き数話が単にまどろっこしいだけになっちゃってるんですよね。

それと宮下裕樹といえば私の場合正義警官モンジュの印象が強いですから。

えっ、全く笑いはなしなの?と。

ずっとシリアスな路線ってのが、持ち味を殺してしまってるようにも感じられて仕方ないんですよね。

10巻まで続いてますし、きっとこのあとエンジンの回転数は上がってくるんでしょうけど、続きを読むかどうかは思案中。

なんか違う、というのが正直な感想ですかね。

この作品で初めて作者に触れた人の感想は全く違うかもしれませんが、どうにもピンときてないのが現状です。

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