エイリアンクラッシュ

1984年初版 板橋しゅうほう
潮出版社希望コミックス

<収録短編>
ブロークンハート
エイリアンクラッシュ
THE 狼奴
アマゾンハウス
ブラディバベル
ランニング

近未来やら異星やらを舞台にした、SFアクションを集めた短編集。

作者お得意の分野なはずなんですが、これが何故だか冴えない。

どの短編もぱっとしないのは、いったいどういうことなんだろう?と。

ほぼ同時期に発表された他の単行本は、未熟でもそれなりに光るものがあったりするんですけどね、この一冊に関しては総じて低調。

過去、どこかで見かけたアイディアやネタを、焼き直して流用してるような短編ばかり。

作画は安定期に入ったか、と思われる精緻さで素晴らしいんですけど、いかんせん内容が面白くないんですよね。

掲載誌の性格も反映してるのかもしれません。

コミック・トム(廃刊)は自由度の高いマニアックな漫画誌でしたから、制約のなさがかえって裏目にでたのかも。

それが証拠に漫画アクションに掲載された「ランニング」が唯一、印象に残る一編だったりしますし。

よほどのファン向けでしょうか。

作者の特異性、凄みをこの作品集からは嗅ぎ取れない、と思う次第。

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