エイリアン:コヴェナント

エイリアン:コヴェナント

アメリカ 2017
監督 リドリー・スコット
脚本 ジョン・ローガン、ダンテ・ハーパー

エイリアン誕生の秘密を描くプロメテウス(2012)の続編であり、前日譚であるシリーズ2作目。

はっきりいってプロメテウスがどんな内容だったのかほとんど忘れちゃってはいるんですが、まあ、忘れていてもそれなりに楽しめる内容には仕上がってます。

私がおぼろげに覚えてるのは前作のエンディングで、エイリアンの創造主である「エンジニア」の星へ行こうとするショウ博士の姿なんですが、そこから素直に物語がつながっているのか、というとそうでもない、ってのが幾分あれ?って感じではあるんですけどね。

いきなり10年が経過してます。

もちろん登場人物も総入れ替え。

若干1名だけが前作に引き続きキャスティングされてるんですが、それが前作の謎かけに対する受け皿になっているのか?というとそうでもなく。

普通に考えるならショウ博士がエンジニアの母星で何を見て、何を知ったか、が本作では描かれてなきゃならない、と思うんですよ。

そこはあっさりスルー。

で、最も創造性を必要とするであろう描写を避けて、なにをやってるのかというと、10年の間に起こったことをオチとしたエイリアンとの攻防劇。

凝りもせず、旧作と似たようなアクションホラーに相も変わらず終始してたりするんですよね。

しかもエンディングはまたもや宇宙船という密室でエイリアンと命のやり取り、ときた。

いや、みんなが求めてるのはこれでしょ?と制作陣が考えてるのはよくわかるんです。

安牌だと思うし、金太郎飴ながらも「これこれ!」って思うファンはきっと一定数居ることでしょう。

そういう意味での「それなりに楽しめる」。

でもね、あえてエイリアンの誕生の秘密に迫り、人類はどこから来たのか?などという大命題に迫ろうとするシリーズであることを念頭に置くなら、こんなのは閑話休題でしかない、と私は思うんですよね。

辛辣にいうなら、かつてのエイリアンシリーズのスケールダウン版でしかない。

監督がやるべきは、これはエイリアンじゃない、と批判されようともエンジニアの星におけるショウ博士の立ち回りを描くことであって、10年の空白こそをじっくり映像にすることだったと思うんですよね。

ミステリチックな展開で興味をひいておきながら、いや、ミステリっていうほどじゃないんで、とあっさり旗印を翻してみせた印象しかこれじゃあ残らないですよね。

すべての帰結は3作目で、ってことなのかもしれませんが、3作目のために2作目が中だるみする、ってのもおかしな話ですしね。

また主演のキャサリン・ウォーターストンに華がなくて。

南部の農場の娘みたいな雰囲気全開のお姉ちゃんがなぜエイリアンのヒロインなんだ、と違和感全開。

焼き直し、と言われても否定できない内容だと思います。

オープニングの無機的な絵作りはブレードーランナーを思い起こさせてわくわくしてくるものがあったんですけどね、残念。

80歳を超えてSFを撮ろうとするスコット監督に敬意を表したい気持ちはあるんですが・・・。

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