それでも町は廻っている

2005年初出 石黒正数
少年画報社ヤングキングコミックス 1~2巻(全16巻)

メイドカフェ風のうらぶれた喫茶店で働く女子高生を主人公に、学校生活や、商店街の人達とのドタバタを描いたご町内コメディ。

物語の構造のみに注視して論ずるなら、もう本当にこのタイプのコメディは歴史が古くてそれこそ「時間ですよ (1965年から放映されたテレビドラマ)」ぐらいまで遡ることが可能かと思われるんですが、そこから大きく発展も進化もしていない、というのが率直な感想。

やっぱりね、ギャグというか笑いの質が古いんですよね。

完全にドリフで止まってる。

さらに問題なのはそのドリフ系ギャグの演出がヘタだということ。

そのコマでキャラにそんな表情させちゃあダメだろう、とか、動きが変とか、要はコメディとしてあれこれぎこちない。

コメディに不慣れ、とでも言いましょうか。

作画が安定しないのも難。

でも人気作なんですよね。

TVアニメにもなったぐらいですし。

個人的に評価できる部分はあまりないんですが、時代が一巡して今またこの手の人情コメディが求められだした、ってことなんでしょうかね。

まあ、なにもかもが萌えに席巻されてしまうよりはいいですが。

私が読んだのは浅い巻だけですんで、読み進めていけば色々こなれてくる、印象が変わってくるのかもしれません。

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