ラウドの怪人

1993年初出 イワフチヤスナリ
講談社アフタヌーンKC

明らかにファントム・オブ・パラダイスが下敷きになっているな、と思われる作品ですが、わかりやすい復讐劇や変身する主人公はアメコミや70年代実写ヒーローもののようであり、ラスボスがあの人という展開は香港映画のようでもあり、でも結局少年ジャンプか、と思ったりもする。

それにしてもなぜショタコン?

作者が男性なのか女性なのかすらわからないんですが、一般向け商業誌でここまでしっかりとショタの陵辱シーンを描いた作品って、他にはないのではなかろうか、と思います。

いや、それ以前に描いちゃダメだろ、ってな話ではあるんですが。

物語にかかわりのない完全な趣味の世界だし。

はっきり言ってB級で相当安い出来です。

耳がスピーカーでシールドを振り回すラウドの怪人の造形はケレン味たっぷりでかっこいい、と思わなくもないんですが、シナリオは矛盾を孕んで隙だらけで、どう考えてもこりゃカルトで怪作。 

一部に根強いファンがいそうな感じですが、私はなんだかぐったりした。

しかしアフタヌーンも初期はとんでもない作品を掲載してたことよなあ。

なんか妙にひっかるものはあるんで、何年後かに新装再販、なんてケースもありうるかもしれませんね。

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