1996年初出 羽生生純
エンターブレインビームコミックス
でたらめに無軌道で破天荒な浮浪者3人組となぜかその3人とつるむことになる主人公のわけのわからぬドタバタを描いた作品。
タイトルに妙なインパクトがありますが内容はそれほどシリアスでない「青」や「アワヤケ」といった印象。
まだギリギリシュールで、意味なくばかばかしい奇矯さは残ってますが、ドラマを構築しようと模索する様子もうかがえて、のちの作風に至る境界線上、といった感じですかね。
またそのどっちつかずな部分が、物語にブレーキをかけていて、突き抜けそうで突き抜けないもどかしさもどこかあり。
初期羽生生純のギャグのファンにとってはここが多分その分岐点。
以降、作品からこの手のばかばかしさは薄れていく。
佳作ですね。