強者大劇場

1993年初出 羽生生純
エンターブレインビームコミックス

毎回6ページから12ページの連作短編集。

各話に関連性はありません。

多分作者のデビュー作だと思うんですが、これがもう後の作品すべてをぶっちぎる勢いで本当にばかばかしくて私は大好き。

マンガならではの実験作やシュールな作品もいくつかあるんですが、意味なく劇画調で無駄に濃ゆいのがツボにはまる、というか。

「オミットさん」とか「溝呂木の魔球」「ヘアー芸者おたま」あたりのぶっ飛び加減はちょっと余所にないように思います。

「高速忍者集団女郎花」なんてタイトルだけで爆笑した。

このままの路線でしばらくは進んでほしかったなあ、とつくづく思う次第。

のちの屈折したドラマ路線の方が広く世間にはアピールできたんでしょうけど。 

どことなく相原コージとかぶるな、と思える部分もあるんですけどね、笑いのセンスに関しては羽生生純の方に分がある、と私は感じましたね。

黎明期の快作。

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