皆殺しの流儀

皆殺しの流儀

イギリス 2014
監督 サシャ・ベネット
脚本 サシャ・ベネット、ドゥージー・ブリムソン

齢70を超えようかという元ギャングの爺さん達が、路上で撲殺されたファミリーの仇討ちに乗り出す、というプロットはおもしろかった、と思うんです。

じじいとはいえ、何度も死地を潜り抜けた経験と戦略で、若さと数で勝るバカなチンピラどもを狩っていくストーリー展開は、日々我慢をしいられているお父さん世代の人たちにとって爽快で、きっと共感できるものでしょう。

小僧どもを拷問してる最中に、興にのりすぎて心臓疾患の持病が出る場面では、なかなかしゃれがきいてる、と思いましたし、むき出しの敵意をぶつけるのではなく、軽妙な台詞回しで徐々に本物の怖さを見せつけるシナリオも悪くはない、と思った。

ただですね、至極技術的な問題で、監督があんまり上手じゃないんですよね。

殺人も辞さぬじいさん達の怖さを描くのに腐心するのはいいんですが、その背景にあるはずの仲間の死をどういう形で物語に忍ばせるのか、そのあたりが結構おざなりなんです。

老骨にむち打つだけの深い哀しみが横たわってなきゃならないはずなのに、序盤早々から復讐なのか楽しんでるのか、よくわかんない演出なんですね。

最後にもうひと盛り上がり欲しかった、というのもあった。

中盤の拷問シーンが一番の見せ場になってちゃあまずいでしょう、と。

やたらあっけなく終わっちゃうんですよね。

目撃者の親が事件を担当する警官だった、という魅力的な設定も生かしきれてるとはいえない。

素人みたいなダイコン役者が何人か出てるのも気になった。

もう少し色々工夫できただろうと思うんですが、作り手に、どこかこれで良し、としてる沸点の低さがあるんですよね。

これはもう力量としかいいようがない。

同じ題材でロバート・ロドリゲスとか、タランティーノとかが撮ってたら多分滅茶苦茶面白くなったんだろうなあ、とついつい思ってしまいましたね。

なにかと惜しい一品。

もうちょっとがんばってみよう、できなくはないはず、と声をかけてあげたい感じですかね。

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