男弐

男弐

1986年初出 小池一夫/伊賀和洋
集英社ビジネスジャンプコミックス 全10巻

著名な歴史上の人物に焦点を当て、その半生を追った大河時代劇。

シリーズに登場するのは、山本勘助、服部半蔵、土方歳三。

ぶっちゃけあんまり小池一夫らしくないなあ、と。

過去に実在した人物を描いたドラマはそれこそ漫画に限らず、小説、映画も含め、膨大な数がありますしね。

あえて漫画化してもらわなくともですね、普通に知ってるわけですよ、山本勘助や土方歳三がなにをしたか?とか。

それでもあえてやってみたい、というのであれば、これまでと違った切り口が必要だと思うし、史実を逸脱した奇想も加味するぐらいじゃないといけないと思うんです。

そういうのって、小池一夫の得意とするところだと思うんですけどね、なぜかね、今回に限ってはあんまり無茶をしてくれない。

もちろん改変はあるんでしょう。

でも、それが読者を唸らせるほどの面白味を伴ってない。

豪傑列伝みたいにしたかったのかもしれませんけどね、そういうのは小池一夫の仕事じゃないだろう、と。

ありえなさを力ずくの説得力でリアリズムに昇華するのが氏ではなかったのか?と。

というか服部半蔵に限っては、小島剛夕とのコンビで過去にやってるじゃないですか、って。

なぜわざわざ劣化した短縮版を再ドラマ化する?

うーん、編集部の要請でもあったんですかね、意図が読めません。

叶精作の影響下にあると思われる伊賀和洋の作画は悪くなく、特に沖田総司のキャラデザインなんか凄い絵を描くな、と感心したんですが、肝心の原作がままならない感じですね。

小池一夫の看板にこだわらなければ楽しめるかもしれませんが。

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