インヒアレント・ヴァイス

インヒアレント・ヴァイス

アメリカ 2014
監督 ポール・トーマス・アンダーソン
原作 トマス・ピンチョン

70年代のロサンジェルスを舞台にした探偵もの。

ハードボイルドタッチなようでどこかコメディっぽくもあり、サスペンス的な緊張感もあるが、どこか全体的にゆるい空気が流れてる、という不思議な映画。

70年代をそのまま切り取ったかのような濃密な「あの時代」の描写は見事だったと思います。

もうドラッグしかねえのかよ、と言いたくなる執着ぶりやおかしな神秘思想はまさにフラワーな当時のアメリカ人ヒッピーそのもので、ほんとなんとかしなさいと人事ながら心配になってくるほどの再現ぶり。

くすぶっていた恋慕が招いたトラブルに右往左往する、主人公のドタバタぶりも見ていて楽しいですしね。

ただ、 ちょっと長いな、というのはありましたね。

丁寧に作ってあるのはよくわかるんですが、決してドラマチックでも、大きな見せ場があるわけでもないまま大勢の登場人物が複雑に交錯する内容は、把握するだけで大変でした。

主人公の心情を代弁してるのか、ナレーションなのかよくわからない独白がちょくちょく挟み込まれるのにも混乱させられましたし。

アンダーソンらしい映画だな、とは思いましたが、私の好みとしてはそんなに情報をぎっしり詰め込まなくてもいいからシンプルに1時間半ぐらいでまとめてくれたら、といったこところでしょうか。

見る人によっては中だるみを感じるかもしれません。

アメリカ人のための作品かもなあ、と思ったりもしました。

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