ズバ蛮

1971年初出 永井豪
朝日ソノラマサンコミックス 全3巻

ズババン!って、擬音をそのままタイトルにしてしまうあたり、大丈夫か?と不安になったりもするもするのですが、これが意外によく出来た秀作。

戦国時代、大人顔負けの怪力無双少年ズバ蛮のもとに集まったジャンヌダルク、関張飛ら歴史上の有名人物が織田信長と国取り合戦を繰り広げる様を描いたSF時代劇。

再読してみて思ったんですが、歴史上の有名人物が集まって事を起こす、ってプロット、そういや近年流行してたな、と。

きちんと調べたわけではないので自信はないのですが、先鞭をつけた作品、と考えていいかもしれません。

物語のキーマンはジャンヌダルク。

なぜフランスで火あぶりにされたはずの革命の旗頭が日本の戦国時代に居るのか。

終盤、ストーリーはジャンヌダルクを中心に、あっ、と驚く展開を見せます。

このあたりのひっくり返し方は永井豪ならでは。

コンパクトによくまとまった作品だと思います。

あちこち手を入れれば現代でも通用しそう、と思える優れた仮想戦国絵巻だと思いますね。

意外性の手綱さばきが上手。

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