チャイナタウン

アメリカ 1974
監督 ロマン・ポランスキー
脚本 ロバート・タウン

チャイナタウン

ジャック・ニコルソン演じる私立探偵が町ぐるみの汚職に挑むハードボイルドなミステリ。

実に見ごたえがあった、というのは確かなんです。

じりじりと真相に迫っていく展開は二転三転するシナリオ構成の見事さに支えられ緊張感たっぷり。

ハードボイルドなサスペンスとしてケチのつけようがない、というのが正直なところ。

ただですね、肝心のエンディングがどうも私にはスッキリしなかった。

結局チャイナタウンって何?ってのがよくわからないんですよね。

作中で、チャイナタウンで何かをしてはダメだ、それは必ず他のトラブルに巻き込まれることになる、といった抽象的な表現が用いられてるんですが、 それは一体どういう状況を指しているのか?がよくわからない。

華僑の街じゃないの?程度の中途半端な知識では、有名なラストシーンも消化不良に思えて仕方がなかったりする。

ただただ勉強不足、というのがきっと正解なんでしょう。

30年代アメリカのチャイナタウン、それがどういうものなのか、ちゃんと理解した上であらためて見直してみたい、と思います。

でも本当のところはアメリカ人にしかわからないのかもなあ、なんて思ったりもしますけどね。

移民の存在しない国に生きる日本人が想像を巡らせるには、いささか不親切な仕上がりだった気もしなくはありません。

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