ドン・ドラキュラ

1979年初出 手塚治虫

実はこれこそが手塚先生の最高傑作なのではないか、と思うほど個人的に偏愛しているのがこの「ドンドラキュラ」だったりします。

そんなわけない!って一斉につっこまれそうですが。

ブラックジャックの後の連載だったので、なにかとブラックジャックに比較されて人気のでなかった本作ですが、なぜこれがおもしろくないのだ、と当時本気でチャンピオン読者を呪いましたね、私は。

手塚先生のコメディセンス、ギャグセンスの最も良質なエッセンスが抽出された作品であり、吸血鬼喜劇の最高峰に位置する一作である、と断言してはばからない次第です。

3冊で終わってしまったのが残念でならない。

チョコラのかわいさが筆舌に尽くしがたい、ってのも魅力のひとつ。

これ、漫画におけるロリコンキャラのはしりじゃないのか?と思ったり。

あ、吾妻ひでおのほうが先ですね、失敬。

壮大な人間ドラマやSFファンタジーが先生の十八番、と思ってる人には是非読んで欲しい一冊ですね。

私にとって愛読書、という言葉がもっともふさわしい一冊です。

まあ、そんなことを言ってるのは私ぐらいのものなんでしょうけどね、いや、すまぬ。

でも、面白いと思うんだけどなあ、イボ痔のヘルシング教授とか登場する吸血鬼ものなんて、この作品ぐらいですよ、ほんとに。

腹を抱えます。

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