元コロシアムのキーボード奏者、デイブ・グリーンスレイドのバンド。
私が聴いたのは1stアルバム(1973)であるこの1枚だけ。

ギターレス、ダブルキーボード編成と言うことで、多くのプログレリスナーは派手なソロやテクニカルなアンサンブルを期待するかもしれませんが、その手のカタルシスは希薄。
ジャジーな進行を織り交ぜながらも楽曲はどこまでも穏やかで茫洋とした印象のまま淡々と進む。
しかしこれ、煮えきらないからといって、カンタベリー系に近いのかというとそうでもなく、どちらかといえばジェネシスに似た印象を受ける。
だからといって、そっちの系譜に連なるバンドなのか?というと、そういうわけでもないのが始末に困るところで。
ブルージーなアプローチをしてる曲もありますしね。
意外と他の何にも似ていない音だと思うんですが、なんでしょう、なんだかピンとこない、というのが正直な感想でして。
きっちり計算された音だと思うんですけどね、それが何故か「とらえどころのなさ」と同義であるように思えて仕方ないんですよね。
何度聞き返してみても感想は変わらないので、多分私にはあってないということなのだと思います。
識者の評価は異様に高いです。
おそらくこういう音こそがブリティッシュロックのたどり着いたキーボードプログレの深奥なんだろうなあ、と考えたりもするんですが、それが好きか嫌いかは別問題。
