私が聴いたのは71年発表のA Ballad of A Peaceful Manと、73年発表のSecond Birthだけ。

ま、とりたてて注目せねばならんほど隠れた良作、というわけでもない。
それほどプログレ臭は濃くないです。
楽曲のベースにブルースロックがあるのと、ヴォーカルが中途半端にソウルフルな悪声なのが、バンドの立ち位置を曖昧なものにしている気がします。
サザンロックってわけじゃないんだけど、なんだか埃っぽい。
その割にはオーケストラが導入されてたり、フルートが大活躍したりと、取り合わせがどことなくミスマッチ気味で。
これを個性ととるか、奇天烈ととるかで評価が違ってくるような気がしますね。
ふいにフロイドを思い起こさせる場面があったりはするんですけどね。

前作と大きく路線は変わらないんですけど、どことなくアメリカを意識してるかのような。
バンドの特徴を勘案するなら、大陸志向な方が良点をさらに伸ばせるような気もしますが、いや、もうそれプログレじゃねえじゃん!って話でもあるわけで。
相変わらずサックスやフルートは活躍してますが、そぐわなさは加速してきてるように思いますね。
割と多彩なパターンの楽曲が収録されてるんですけど、別にこれ4ピースでいいよな、ってタイプの曲が多いんです。
ここであえて「脱プログレ」を試みても良かったんじゃないか、という気もします。
なんだか陰気なメロディが多いのが少し気にかかりましたが、なんの影響なんだろ、これ。
フラワームーブメント的なアレなんですかね?
総ずるなら、70年代ブリティッシュ・ロックファン向けのバンド、といったところでしょうか。
