COLOSSEUM

COLOSSEUM

これはいったい何事か、と私の度肝をぬいたのがこのアルバム、Valentyne Suite(1969)。

70年代のプログレって興味深いなあ、とつまみ食いしていた私を、熱烈なプログレファンに仕立て上げたのがこの1枚と言っても過言ではないでしょうね。

なんといっても圧巻なのが、17分にも及ぶ大曲、バレンタイン組曲で。

なんでしょう、もうあらゆるジャンルの坩堝とでもいうか。

ジャズもブルースもクラシックも全部飲み込んで怒涛のハイテンションをキープしたまま、たわむことなく一斉行軍。

猛々しいのに理知的でテクニカル、かつ多彩で破綻してない、というとんでもないことを形にしてます。

凄まじいのは、ボーダレスながらもちょっとしたフレーズやリフレインが印象的で、シンプルにかっこいい、劇的だ、と思えることでしょうね。

専門的なことがわからなくても「この曲はいい」と言えてしまうことが尋常じゃない。

目端の聴いたファンにとっては縦横無尽にせめぎ合う各パートのインタープレイも必聴。

鳥肌の連続とはまさにこのこと。

英国5本の指にはいる名盤だと私は断言しますね。

まちがいなく後続のプログレは、ここを礎にさらなる飛躍を指向したはず。

続いて発表された3rd、Daughter Of Time(1970)も秀作。

Valentyne Suiteのような起爆力は影を潜めたものの、精緻で細やかな作り込みがさらなる成長を伺わせます。

バンドはこのアルバムを最後に一旦、解散するんですが、その後、ドラムスのジョン・ハイズマンを中心に結成された COLOSSEUM IIもなかなか侮れないアルバムを発表してまして。

商業的な成功を収められなくて3枚のアルバムを発表して解散しちゃったんですが、聞き所は加入当時10代ながら、鬼神クラスのプレイを披露するゲイリー・ムーアのギターでしょうね。

どっちかというとプログレというよりハード・フュージョン?に近いサウンドなんですけど、これがもうなんだか意味なく熱い。

のちにハードロック畑で活躍するニール・マーレイやドン・エイリーが所属していたことも影響してるのかもしれませんが、洗練と剽悍さが不思議な同居を成していて。

時代に迎合した音じゃないんですよね。

本人たちはそんなつもりはなかったのかもしれませんが、どこか枠組みに収まりきらないアクがある。

伸びやかな声で朗々と歌い上げるヴォーカルのマイク・スターズの存在も大きい。

えてしてこの手のジャンルって、うまいヴォーカリストがあまり居ませんから。

フュージョンって、私は全然好きになれないんですけど、COLOSSEUM IIだけは別ですね。

ロックが消え失せてないことに、私の琴線は反応しまくってるのかもしれません。

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