クリムゾンやキャメルに参加したことで名の知られたサックス奏者、メル・コリンズが在籍していたグループ。
おおむねジャズロック、と言っていいのかもしれませんが、だからと言ってソフト・マシーンあたりの音を想像したりするとなにやら違和感を感じるかも。
私の感触ではこの音はプレ・ジャズロックですね。
普通にブリティッシュロックやってた連中が、ちょっとジャジーなアプローチも取り入れてみました、みたいな。
どこか消化しきれてないんです。
背伸びしてる、というと辛辣すぎるかもしれませんが、馴染まなさを未解決なまま良しとしてる節がある。

一曲目がいきなりジョン・レノンのカバー曲、というのもどうか?と思ったり。
メル・コリンズのプレイはさすがに聞き所満載で確かなテクニックの裏打ちがある、と感心させられるものですが、トータリティという意味ではどこか散漫だし、 やっぱりこれは完成に至ってない。
バンドは69年にこの1枚を発表して解散したみたいですが、幻の1枚、というよりコレクターズアイテムかと。
嫌いじゃないですが、後続のジャズロック勢がすごすぎて霞んでしまう、というのはどうしたってあるんじゃないか、と思いますね。
