マンガ

SFミックス

1956~61年初出 手塚治虫 主に当時の少年サンデーや冒険王に掲載された短編を集めたものですが、これが意外によくできていてビックリ。 特に講談社全集版1巻に収録された短編はどれもSFマインドにあふれていてストーリーにフックがあり、発表年代...

漫画生物学

1956年初出 手塚治虫 学研の中学生向き雑誌に連載された、生物の不思議を漫画で解説する一冊。 それこそ生命が地球に誕生した不思議から昆虫の不思議まで、バラエティに富んだ内容で、この作品をきっかけにそっちの方面に進んだ、なんて子供も居たかも...

火の鳥(少女クラブ版)

1953年初出 手塚治虫 漫画少年やCOMに連載された手塚治虫のライフワーク「火の鳥」とは別物。 タイトルは同じですが、いうなれば同タイトル少女向けパイロットフィルム、とでもとらえるべきか。 リボンの騎士のファンを意識して描いた、と先生はお...

リボンの騎士(少女クラブ版)

1953年初出 手塚治虫 懐かしさのあまり心は毎週アニメを見ていた少年時代にタイムスリップです。 少女マンガ初のストーリー漫画がこのリボンの騎士らしいですが、もう本当に先生は何でもお描きになって、と感心することしきり。 男性が書いたとは思え...

ぼくの孫悟空

1952年初出 手塚治虫 タイトルから想像できる内容そのまま手塚版西遊記。 大きく改変もなく原典に忠実な設定でストーリーですが、コミカルな演出を多分に意識したようで、随所で度を超えた悪ふざけあり。 三蔵法師一行が日本に渡航して武士とチャンバ...

ロック冒険記

1952年初出 手塚治虫 あとがきによると、カレルチャペックの山椒魚戦争をヒントに描かれた作品とのことですが、オープニングのスペクタクルな展開は山椒魚戦争というより現代ハリウッド映画にも通ずるダイナミックさでド迫力なように私は感じました。 ...

来るべき世界

1951年初出 手塚治虫 HGウエルズの「来るべき世界」とは無関係。 天変地異による地球滅亡の危機を怪生物フウムーンと絡めて描いた終末SF。 本作は後に「フウムーン」のタイトルでリメイク、アニメ化されています。 あっちへふらり、こっちへふら...

ジャングル大帝

1950年初出 手塚治虫 手塚治虫の初期の著作の中でも非常に有名で、テレビアニメにもなり、何度も単行本化された本作ですが、まあ、贔屓目に見て、ある種のおとぎ話であり、子供のためのファンタジーであり、けれん味たっぷりな和製ディズニー、ってな感...

漫画大学

1950年初出 手塚治虫 手塚版漫画の描き方。 とはいえ終戦後の「描き版」の時代の話ですし、技術的なこともあまり書かれておらず、すぐに脱線して実践編とでもいうべき短編が始まってしまうので当時でさえあまり参考にならなかったのでは、と言う気がし...

THAT’Sイズミコ

1983年初出 大野安之スタジオシップ 全6巻 一体このマンガを文章でどう表現したらいいのか、本当に悩みます。 初期はモラトリアムな女子大生二人組のナンセンスなSFコメディだったんですね。 語弊があるかもしれませんが、対象の年齢層をもう少し...

神の獣

1992年初出 巴啓祐講談社モーニングKC リアルタイムで読んでいないので当時の反響とか、評判とかまるで知らないのですが、こりゃマンガでは珍しくド級の怪獣SFだ、と、とても驚かされた1冊。 絵柄は露骨に大友克洋の影響下にあるように思いますが...

メトロポリス

1949年初出 手塚治虫 人造人間の悲劇を描いたSF長編。 フリッツラングのメトロポリス(映画)とは全く無関係です。 掘りさげるなら、テーマは地底国の怪人とかぶってます。 というかこれはもう柳の下に二匹目だ。 当時は結構ヒットした作品らしい...

地底国の怪人

1948年初出 手塚治虫 手塚治虫初期の長編、第三作目。 センターオブジアースってなプロットで、普通に地底冒険もので、まあこんなものか、ってな感じなんですが、最後まで読んで私は仰天しました。 えーこう終わらせるのか!と。 あとがきによると意...

新宝島

1947年初出 手塚治虫 一般に手塚治虫のデビュー作、といわれていますが実は酒井七馬氏との共著。 当時のベストセラーらしいですが、勝手に改変された部分等あり、先生としては納得のいかない内容だとか。 さらに当時のマンガは「描き版」といって版下...

マアチャンの日記帳

1946~72年初出 手塚治虫 手塚先生が各社新聞紙やPR誌、ミニコミ誌に連載した四コママンガ、小編を集めたもの。 私が読んだ中で一番年代の古い作品です。 「フクちゃん」が好きで影響を受けた、とおっしゃってますが、表題作も含め読後の感触は確...

悪魔の花嫁

1975年初出 池田悦子/あしべゆうほ秋田書店プリンセスコミックス 1~4巻(全17巻) 子供の頃、なぜか一生懸命読んでいた作品で、懐かしくて再読したんですが、いやー凄かった。 もう、どこからつっこんでいいのか、わかんなくなってしまうぐらい...

モンスターキネマトグラフ

2008年初版 坂木原レム徳間書店リュウコミックス 人間兵器として戦場に投入された「怪獣に変身できる女」が戦後、映画の世界に関わりながら「生きた着ぐるみ」として国家に監視されながらも、けなげに生きていく姿を描いた作品。 いやもう、とりあえず...

オキテネムル

2014年初出 連打一人双葉社アクションコミックス 1~2巻(全9巻) 「王様ゲーム」で人気を博した著者が原作なしで挑んだ新作SFアクション。 あ、絵が上手だな、と言うのはありました。 若干コマ運びが未熟というか、映画で言うところのカメラワ...

グレイトフルデッド

2003年初出 久正人講談社マガジンZKC 上、下 おそらく作者のデビュー作。 長らく絶版でしたがこのほど講談社から新装版発行。 えー、アメリカのサイケデリックロックバンドのことじゃありませんからね、念のため。 清朝末期の中国を舞台にした霊...

ミュウの伝説

1985年初出 野部利雄小学館少年ビッグコミックス 1~2巻(全8巻) 今は亡き、少年ビッグコミック~ヤングサンデー初期に掲載された作品。 子供の頃読んでおもしろかったような記憶があったので、再読してみたわけですが、やっぱり30年の歳月は読...

チョコレートパニック

1984年初出 藤原カムイ双葉社アクションコミックス 全3巻 藤原カムイが「ロトの紋章」で有名になる以前に発表していた1話完結形式の連作長編。 とりあえず、現代では間違いなく連載にストップがかかるであろう内容です。 多分企画も通らないと思う...

鬼畜島

2014初版 外薗昌也竹書房バンブーコミックス 1巻(以下続刊) ここ数年、それしかないのか、と言いたくなるぐらい大流行である、シチュエーションスリラーの流れを踏襲した作品でしょうね。 マヌケな大学生のグループが運悪く漂着した島に、豚のお面...

獣人聖域

1989初版 鈴宮和由学研ノーラコミックス 1~3巻(全5巻) 鈴宮和由といえば「とってもひじかた君」しか私は記憶になかったりするのですが、その後、コミックノーラ(廃刊)で活躍されていたみたいですね。 今回後追いで3冊読んでみた次第。 全5...

拳神

1984初出 小池一夫/松森正集英社プレイボーイコミックス 全19巻 日本ボクシング界の父といわれた渡辺勇次郎氏をモデルとした作品。 クジラ漁の網元の息子に生まれた勇次郎が、修行のため、と促されて何故かアラスカのエスキモーの元に預けられる展...