マンガ

どろろ

1967年初出 手塚治虫 魔物に呪われたせいで体の48カ所を欠損した状態で生まれた百鬼丸の、魔物退治の旅を描いた異色の時代劇アクション。 なぜかタイトルは旅のパートナーであるどろろの名を冠してあるんですが、そのあたりの意図は不明。 少年サン...

人間ども集まれ

1967年初出 手塚治虫 漫画サンデーに掲載された青年向きの作品。 「第三の性」をもつ人間を産み出すことの出来る主人公、太平の精子に着目した黒主は、太平を拘束して独立国家設立やら戦争ショーやらに本人を無理矢理巻き込むが、やがて反乱がおこり・...

バンパイヤ

1966年初出 手塚治虫 もし現代に吸血鬼や狼男がこっそり生き残っていたら・・・という物語なんですが、これ、似たような設定でハリウッド映画ありましたね。 訴訟起こしたら勝てそうな気もしますが、タランティーノみたいに潔く認めたりはしないだろう...

フライングベン

1966年初出 手塚治虫 ずいぶんと行き当たりばったりなSF冒険活劇。 お忙しかったのだろうなあ、と推察してみたり。 なんとなく勇者ダンとW3を足して2で割ったような印象を持ったんですが、しゃべる犬が少年を助ける話だからそう感じただけかもし...

マグマ大使

1965年初出 手塚治虫 少年向け巨大ロボアクション、と言った趣ですが、侵略SF風でもあり。 とりあえずアースさまはあれほど絶大な力を持ちながら、なぜマグマ大使に仕事を委任しているのかよくわからん。 自分が出ていった方が早く解決するだろうに...

W3

1965年初出 手塚治虫 地球よりも遙かに科学や文明の進んだ星に住む宇宙人達が、地球人の知らないところで実は銀河連邦を形成。 銀河連邦は争いの耐えぬ地球を滅ぼしてしまうかどうか結論を出すために地球に3人のスパイを送り込んだが・・・ってなオー...

SFファンシーフリー

1963年初出 手塚治虫 SFマガジンに連載された短編を集めた一冊。 日本の活字SFがようやく認知されだした頃のSFマガジンとあって、先生も気合いが入っていたのか、うるさい読者の目線を意識した大人向けのSFを描いてらっしゃいます。 たわいな...

新選組

1963年初出 手塚治虫 タイトルそのまま手塚版新撰組。 史実を好き勝手改変したストーリーを、先生はあとがきで「いい加減すぎた」と反省されていますが、個人的にはコレはコレで全然構わないと思う。 最近の時代劇の方がもっと滅茶苦茶やってます。 ...

ビッグX

1963年初出 手塚治虫 第二次世界大戦中、ナチスが開発した人間を巨大化する薬を手に入れた少年昭の活躍を描いたある種の変身ヒーローもの。 わかりやすい勧善懲悪なSFアクション、と言ってしまえばそれまでですが、痛快なのは確かです。 少年がその...

勇者ダン

1962年初出 手塚治虫 両親を亡くしたアイヌの少年コタンと、動物園行きの列車から脱走した虎、ダンとの種族を超えた友情と冒険の物語。 アイヌの残した宝を探す、というプロットも、その宝が実はなんであったか、というオチも、きちんと練られていて、...

アリと巨人

1961年初出 手塚治虫 一本のクスノキをシンボルとして戦中から戦後にかけ、親友同士である二人の数奇な運命を描いた人間ドラマ。 先生の得意そうなテーマで題材だと思うんですが、なにぶん掲載紙が中1コースと中2コースなので、どこか子供向きなのは...

白いパイロット

1961年初出 手塚治虫 少年サンデーに掲載された、冒険アクション。 独裁国家から逃げ出した少年達が最新鋭の戦闘機ハリケーンに乗って、独裁国家からの追っ手と闘う、というストーリーなんですが、もうほとんど異世界ファンタジーです。 とても現実の...

ふしぎな少年

1961年初出 手塚治虫 異次元をくぐり抜けたことが原因で時間を止める能力を持った少年、サブタンの冒険を描いた物語。 テレビドラマ化され「時間よ、止まれ」のセリフが流行したらしいんですが、全く知りません。 年配の方はご記憶されてるんでしょう...

ナンバー7

1961年初出 手塚治虫 後付けなカテゴライズをするなら大枠で戦隊もの。 人類が住めなくなるほど汚染された地球をいつか住めるようになる日まで、宇宙人の魔の手から護る7人の地球防衛隊の話。 いきなり地球規模で水爆戦が起こり、強制的にコールドス...

冒険放送局

1960年初出 手塚治虫 小学館の学習誌、小学4年生に掲載された幼年向け漫画。 ドラえもんでいうところの「もしもボックス」をストーリーの核に持ってきた作品ですが、はっきり言って破綻してます。 何が描きたかったんだ先生?って感じ。 いくら幼年...

キャプテンKEN

1960年初出 手塚治虫 未来の火星を舞台にしたSF大作。 人類が火星に入植して、先住民である火星人を使役して繁栄を築き上げている、と言う設定の物語なんですが、マカロニウエスタン風な味付けがなされており、異色作、と言えるかも知れません。 人...

魔神ガロン

1959年初出 手塚治虫 宇宙から降ってきた巨大人型生物兵器をめぐっての騒動を描いたSF大作。 雛形は鉄人28号か。 このころの巨大人型ロボといえば必ず少年がコントロール、と言う不文律があったように思いますが、本作も御多分にもれず。 その少...

0マン

1959年初出 手塚治虫 リスから進化したという設定の亜人種0マンと人類の、地球の支配権を巡る攻防を描いたSF巨編。 人間に拾われ、はからずも田手上博士と心を通わせる結果となった0マンリッキーは自分の種族と人類の間で板挟みとなって苦しむが・...

虹のプレリュード

1958~75年初出 手塚治虫 主に少女雑誌に掲載された作品を集めた短編集。 表題作が一番読み応えがあるか、と思われますが、ロシアに占領される直前のポーランドにおける女性ピアノ奏者のストーリーゆえ短編で料理するにはなにかとテーマが重厚で大風...

スーパー太平記

1958年初出 手塚治虫 未来から江戸時代にやってきた家族がタイムマシンの誤作動で子供だけを江戸時代に置き去りにする羽目になるが、子供は偶然にもスリに身をやつす女に拾われて・・という物語。 いわゆるタイムスリップものですね。 おもしろくなり...

フィルムは生きている

1958年初出 手塚治虫 アニメーションを作ることを夢見る主人公がいろんな障害にも負けずに自分のアニメを作り上げるまでを描いた青春ドラマ。 当時、虫プロで日本初のテレビアニメに挑んでいた先生の心情も大いに反映されての作品だと思われますが、こ...

雑巾と宝石

1957年初出 手塚治虫 小説サロンに連載された作品。 追突のショックでブスから美人へと変貌する主人公のドタバタを描いた大人向けラブコメディ。 たあいないといえばたあいないのだけれど、これがもうほんとうにかわいらしい作品で。 先生らしからぬ...

ひょうたん駒子

1957年初出 手塚治虫 今はなき娯楽誌、平凡に連載された大人向け漫画。 とはいえ劇画登場以前の作品ですんで、読者層を意識したハードな筆致や描写はありません。 後の「フースケ」あたりの作品と同系統の作風。 南極からやってきたオングル族の娘が...

ライオンブックス

1956~72年初出 手塚治虫講談社全集 全7巻 初期の作品はおもしろブックの別冊に月一で掲載された連作短編、その他は少年ジャンプに掲載された短編を集めたもの。 ライオンブックスの命名は当時の集英社の編集長によるもので、SFを意識して描かれ...