マンガ

天才バカボン

1967年初出 赤塚不二雄竹書房文庫 全21巻 ギャグマンガの祖にして大看板、赤塚先生の代表作とも言えるシリーズですが、実は天才バカボンで笑ったことが私は一度もありません。 ほんとにバカだ、と呆れるんですけど、それがどうしても笑いの感情につ...

ギルガメッシュ

1976年初出 石ノ森章太郎竹書房文庫 全4巻 ギルガメッシュ叙事詩をモチーフに描かれたSF。 本筋から逸れて、当時話題になった古代文明の謎や、最先端科学技術の紹介に話を振る傾向がややあり。 古代の遺伝子から復活したクローン兄弟に軟禁される...

人造人間キカイダー

1972年初出 石ノ森章太郎秋田書店サンデーコミックス 全6巻 特撮テレビドラマの原作、と見られがちですが、実は東映の企画が先で、作者はその漫画化を依頼された形。 なので純粋に石ノ森作品、と言うわけではないんですね。 しかも本作、先生ご本人...

佐武と市捕物控

1966年初出 石ノ森章太郎小学館文庫 1~2巻(全10巻) 非常に良くできた連作時代劇だと思います。 佐武と市のキャラも立ってるし、ミステリ仕立てのストーリーも当時の時代背景や風俗を上手に取り入れて、本格志向。 時代劇におけるバディものと...

009ノ1

1967年初出 石ノ森章太郎中公コミック文庫 全4巻 009とタイトルにありますが、サイボーグ009と直接的な関係はありません。 さしずめジェームズボンドの007をもじった、ってなところでしょうか。 主人公は肉体をサイボーグ化した女スパイ。...

リュウの道

1969年初出 石ノ森章太郎竹書房文庫  全5巻 リュウシリーズ第三弾未来編。 カタストロフ後の未来の地球に不時着した主人公の宇宙パイロットが、変貌してしまった地球でなんとか生きていこうとするドラマを描いた本格SF。 舞台設定は猿の惑星その...

番長惑星

1975年初出 石ノ森章太郎竹書房文庫 全3巻 リュウシリーズ第二作現代編。 パラレルワールドをテーマに取り組んだ意欲作なんですが、少年チャンピオンという掲載紙の性格上か、ケンカ上等全国制覇みたいな、いわゆる後年のヤンキーもの的要素も過分に...

神様ドォルズ

2007年初出 やまむらはじめ小学館サンデーGX 全12巻 あ、普通にうまい、というのはありました。 ちょっと意地悪な言い方をするなら、やってることはそれこそ鉄人28号にも遡る伝統の様式で、召還獣であってジョジョみたいなもの、ってのはどうし...

サイボーグ009

1964年初出 石ノ森章太郎秋田文庫 全23巻 実は子供の頃から長い間、石ノ森章太郎は鬼門でした。 もちろん仮面ライダーやゴレンジャーは当たり前のようにテレビで見て、熱中した世代ではあるんです。 しかし、こと漫画となると、何がおもしろいのか...

原始少年リュウ

1971年初出 石ノ森章太郎竹書房文庫 全2巻 リュウという名の青年を主人公に据えたシリーズ3部作の第1作、過去編。 舞台は原始時代のようなんですが、そのあたり、明言は意図的に避けられてます。 物語の根幹に関わってくることであるので、詳しく...

銀河鉄道999(エターナル編)

1996年初出 松本零士小学館ビッグコミックスゴールド 15~21巻 当時発行部数の低迷していた小学館の漫画月刊誌、ビッグゴールドの起死回生の策として大々的に新連載が発表されたのが本作。 ファンの間でエターナル編と呼ばれる999の続編です。...

ニーベルングの指環

1990年初出 松本零士新潮社 全3巻 これまでの登場した名だたる松本キャラが全て一堂に会して物語を、と言われればそりゃファンは飛びつかざるをえないでしょうが!と大興奮したシリーズ。 1巻発売時には本当に舞い上がりました。 同じ本の中に鉄郎...

超時空戦艦まほろば

1993年初出 松本零士小学館ビッグコミックスゴールド 全2巻 原作問題でなにかともめた宇宙戦艦ヤマトをもう一度自分の手でリニューアルして、と言うことなのかな、と思ったりしたんですが、これまた未完。 戦場まんがシリーズ(1973)っぽい展開...

夢奥の細道

1991年初出 松本零士小学館ビッグコミックス 作者が見た夢をエッセイ風に綴った一作。 もちろんこの場合の夢とは将来的にこうしたい、ああしたい、という夢ではなく、眠っているときに見る、言葉通りの「夢」。 あまりにもたわいないというか、だから...

無の黒船

1989年初出 松本零士リイド社 全2巻 東大名誉教授竹内均氏を監修に将来の日本のエネルギー問題について、原発をテーマに漫画形式で自説を展開した異色の一作。 創作風ですが、純粋な創作ではありません。 どちらかといえば小林よしのりのゴー宣に近...

V2パンツァー

1987年初出 松本零士少年画報社ヒットコミックス 全2巻 漂流幹線000(1983)の平田先生みたいなキャラを主人公にして、砂漠を縦断する女バイク乗りを描いた未来SF。 アイディアそのものはごく初期の作者のSF系の作品を発展、アレンジした...

漂流幹線000

1983年初出 松本零士少年画報社ヒットコミックス 全4巻 999をもう一度、と言う編集部の意向が如実に伝わってくるタイトルですが、柳の下にやはり2匹のドジョウはいなかったことが証明される結果になってしまった不運な一作。 当時、世間の評価は...

蜃気楼フェリー アイランダー0

1982年初出 松本零士少年画報社ヒットコミックス あまり話題にならなかったんですが、こりゃ隠れた秀作では、と思う次第。 どうも打ちきりっぽいエンディングなんですが、皮肉にもそれ故逆にコンパクトまとまったような印象もあり。 長く連載を続ける...

新竹取物語 1000年女王

1980年初出 松本零士サンケイ出版ワクワクコミックス 全5巻 999に次いでテレビアニメ化されたヒット作ですが、個人的には失敗作とは言えないまでもそれほど優れた作品でもないのでは、ってのが正直なところ。 彗星が地球をかすめる事によって地球...

ザ・ステテコンドル

1980年初出 松本零士朝日ソノラマサンコミックス 以前作者の四畳半ものは恐竜荘物語(1976)で最後、みたいなことを書きましたが、くっ、まだあったよ、見落としてた・・・って、いや、うん、別にいんじゃない?誰も気にしてないんじゃね?と、こっ...

クイーンエメラルダス

1978年初出 松本零士講談社マガジンKC 全4巻 松本スターシステムではおなじみのエメラルダスが主人公のシリーズ。 しかしまあハーロックといいエメラルダスといい、意志の硬い頑固一徹な青少年に手を貸すというか、なにくれとなく世話をやくのが本...

ナスカ

1980年初出 松本零士朝日ソノラマサンコミックス これがまたもう、一体なにをどうしたかったのかのレベルでグダグダな内容でして。 例の眼鏡で短足の四畳半なあいつが主人公の、ナスカを舞台としたSFなんですが、地球外生命体について描きたかったの...

漂流3000万光年

1978年初出 松本零士朝日ソノラマサンコミックス 新マシンナーズ、と副題がうたれているんですが、内容的には「潜水艦スーパー99」に連なるものみたいです。 潜水艦スーパー99を未読なのでよく分からないんですが、一部キャラクターも重複している...

昆虫皇帝

1978年初出 松本零士朝日ソノラマサンコミックス 思わせぶりも極まれり、とでもいいますか。 第1話、第2話ぐらいまでは、未知の惑星に遭難した女性が一体どうなるのか興味津々だったんですが、第5話ぐらいからもうグダグダで。 ああ、行き当たりば...