90年代

ブレイクダウン

1995年初出 さいとうたかをリイド社SPコミックス 全5巻 サバイバルの青年向けバージョン、リテイク版と考えていいんじゃないでしょうか。 つまり同様に本作も「うんちくもの」であることを意味しているわけですが、これがうんちくものなりに意外と...

オークション・ハウス

1990年初出 小池一夫/叶精作集英社ビジネスジャンプコミックス 全34巻 美術界の闇と戦う天才的美術品鑑定家、柳宗厳の暗躍を描いたクライム・アクション。 簡単にまとめてしまうなら、小池一夫お得意の手口、それこそ傷追い人ぐらいから(I・餓男...

デビルマンレディ

1997年初出 永井豪講談社モーニングKC 1~3巻(全17巻) いや「マン」なのに「レディー」って、おかしいだろ!どっちなんだよ!ってつっこんだ人が全国に何人ぐらい居たのかわかりませんが、何故これをデビルマン・アナザーワンとかデビルマン・...

マジンサーガ

1990年初出 永井豪扶桑社 全6巻 マジンガーZをきちんと描き直したい、という作者の意向により、セルフリメイクの形で始まった作品だと記憶してます。 本作ではマジンガーZ自体がすでに巨大ロボットではなく、全身にまとうスーツ型の兵器として再設...

夜叉鴉

1993年初出 萩野真集英社ヤングジャンプコミックス 全10巻 すべての作品を読んでいるわけではありませんが、荻野真のオカルトSFの中では一番出来が良い気がしますね。 序盤は正直たいしたことないんです。 晴らせぬ恨みを夜叉鴉が代って晴らしま...

破壊魔定光

1999年初出 中平正彦集英社ウルトラジャンプ 1~6巻(全12巻) 突如地球に飛来し始めた「流刑体」と呼ばれる異星人の犯罪者を、捕獲する役目を担うことになってしまった高校生の活躍を描いたアクションSF。 序盤はまあ、ありがちな感じかな、と...

未来の思い出

1991年初出 藤子F不二雄小学館 先生が最後に描いた青年向け漫画。 映画化もされ、話題になった一作ですし、あらためて今読むと漫画家が主人公ということもあって、なにかと晩年の先生自身の姿にだぶる、というのはありますね。 色々感慨深いのは確か...

午後3時の魔法

1993年初出 垣野内成美講談社アフタヌーンKC 1~2巻(全4巻) 人知れず雑木林の奥に存在する古びた病院で、偶然の出会いと語らいを提供する看護士風のお姉さんの「心の処方箋」を紡いだ物語。 とりあえずファンシーです。 ほとんど少女マンガ、...

妖怪博士の朝食

1994年初版 水木しげる小学館ビッグコミックスゴールド 全4巻 今はなきビッグゴールドに連載されていた短編を集めたもの。 水木先生ご健在、と言う感じですね。 70代でこれだけ描ける、ということにまずは驚くべきかもしれません。 もうこの脱力...

のんのんばあとオレ

1992年初出 水木しげる講談社漫画文庫 作者の自伝。 怪異を頭ごなしに科学で否定せず、拝み屋ならではの論理体系で解いてみせるのんのんばあの存在が実に魅力的ですが、まあ、実話ベースですんでオチもなければ特にドラマ性もなく、ああ、そういうもの...

セラフィック・フェザー

1993年初出 森本洋/うたたねひろゆき講談社アフタヌーンKC 1~2巻(全11巻) 月を最初の舞台に、宇宙時代の人類を描いたSFアクション。 ちょっとエッチでサービスも満点、ってな按配なんですが、やっぱりまあ特定の読者をターゲットにした作...

OUTLAW STAR アウトロースター

1997年初出 伊東岳彦集英社YJCウルトラ 1~2巻(全3巻) 人類が宇宙にまで版図を広げた未来、海賊を夢見て辺境の惑星でくすぶるアウトロー、ジーンの活躍を描いたスペースオペラ。 もう、やりたいことは手にとるようにわかるんです。 やや二枚...

銀河鉄道999(エターナル編)

1996年初出 松本零士小学館ビッグコミックスゴールド 15~21巻 当時発行部数の低迷していた小学館の漫画月刊誌、ビッグゴールドの起死回生の策として大々的に新連載が発表されたのが本作。 ファンの間でエターナル編と呼ばれる999の続編です。...

ニーベルングの指環

1990年初出 松本零士新潮社 全3巻 これまでの登場した名だたる松本キャラが全て一堂に会して物語を、と言われればそりゃファンは飛びつかざるをえないでしょうが!と大興奮したシリーズ。 1巻発売時には本当に舞い上がりました。 同じ本の中に鉄郎...

超時空戦艦まほろば

1993年初出 松本零士小学館ビッグコミックスゴールド 全2巻 原作問題でなにかともめた宇宙戦艦ヤマトをもう一度自分の手でリニューアルして、と言うことなのかな、と思ったりしたんですが、これまた未完。 戦場まんがシリーズ(1973)っぽい展開...

夢奥の細道

1991年初出 松本零士小学館ビッグコミックス 作者が見た夢をエッセイ風に綴った一作。 もちろんこの場合の夢とは将来的にこうしたい、ああしたい、という夢ではなく、眠っているときに見る、言葉通りの「夢」。 あまりにもたわいないというか、だから...

神の獣

1992年初出 巴啓祐講談社モーニングKC リアルタイムで読んでいないので当時の反響とか、評判とかまるで知らないのですが、こりゃマンガでは珍しくド級の怪獣SFだ、と、とても驚かされた1冊。 絵柄は露骨に大友克洋の影響下にあるように思いますが...