60年代

無用ノ介

1967年初出 さいとうたかをリイド社SPコミックス 全8巻 隻眼の賞金稼ぎ、無用ノ介の流浪の日々を描いた時代劇。 初期のプロットには当時さいとうプロに所属していた小池一夫も関わっている、とどこかで聞いた記憶があるのですが、真偽のほどは定か...

影狩り

1969年初出 さいとうたかをリイド社SPコミックス 全15巻 週刊ポストに連載された時代劇。 じわじわと人気が出て、後に映画化、テレビドラマ化されています。 幕府の密命を帯びて各藩に忍び込んだ草や忍者を「狩る」ことを生業とした3人衆の活躍...

ザ・シャドウマン

1967年初版 さいとうたかを秋田書店サンデーコミックス 全3巻 ひょっとしたらアメコミの影響なんかもあったのかもしれない、オーセンティックな変身ヒーローもの。 悪の秘密結社と戦う国際組織エンゼルの活躍を描いた少年向けの作品。 今あらためて...

あばしり一家

1969年初出 永井豪秋田書店チャンピオンコミックス 全15巻 キッカイくんをさらに個性豊かな犯罪一家にしたてあげて大暴れさせたのが本作だと思います。 そこに加味されたのは「バイオレンス」と「SF」。 基本、ギャグタッチなんですが、派手に流...

キッカイくん

1969年初出 永井豪竹書房文庫 全4巻 作者最初期の作品。 生活ギャグ、とでもいえばいいんでしょうか、後年のイメージとは何もかもがまるで違って驚かされることしきり。 おなじみ冷奴先生はすでにメインキャラクターで登場してはいるんですけどね。...

ハレンチ学園

1968年初出 永井豪徳間コミック文庫 全7巻 当時の少年ジャンプに連載が開始されるや否や大反響をうけ、作者の名を一気に世間に知らしめた一作。 世間を巻き込んで世の親達から大きくバッシングされた作品としても有名。 この作品を有害図書指定しよ...

モジャ公

1969年初出 藤子F不二雄小学館 21エモンの続きが描きたい、というF先生の希望が通って、連載が決まった作品。 人気が伸び悩んだ末の21エモン早期連載終了で描ききれなかったアイディアをなんとか形にしたい、という思いがあったようです。 キャ...

笑ゥせえるすまん

1969年初出 藤子不二雄A中公文庫 1巻(全5巻) いったいこれってなんなんだろ?と昔読んだときも頭を悩ませましたが、今再読してみてもよくわかんねえなあ、ってのが正直な感想。 ホラーと言えばホラーなんでしょうけど、純然たる悪意が無差別にち...

藤子不二雄Aブラックユーモア短編集

1969年初出 藤子不二雄A中公文庫 全3巻 一部知識人や文化人に高く評価された短編集ですが、うーん、私はダメでした。 ホラーのようでホラーでない、幻想小説風に読み解けばいいというわけでもない、ただただ黒くて後味が悪いんですよね。 映画ファ...

オバケのQ太郎

1964年初出 藤子F不二雄小学館 全12巻 藤子不二雄の名を日本中に知らしめた大出世作なわけですが、ファンならご存知の通り、もう本当に長い間この作品は入手不可能な状態にありまして。 調べたところによると最後の増刷があったのが88年だとか。...

21エモン

1968年初出 藤子F不二雄小学館文庫 全3巻 実は先生の描く児童漫画で私が一番好きなのはこの21エモンだったりします。 宇宙時代の寂れたホテルの跡取り息子、21エモンが家業に勢も出さずに色んな来客異星人相手にドタバタを繰り広げるギャグ漫画...

藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版

1968年初出 藤子F不二雄小学館 全8巻 昔、同じ小学館のゴールデンコミックスから全6巻で発売されていたものに未収録の短編を加え、全短編を網羅した完全版ハードカバー集。 とはいえ近年「藤子F不二雄大全集」が刊行され、著者が単行本に収録する...

悪魔くん

1966年初出 水木しげる講談社マガジンKC 全2巻 この作品も鬼太郎同様、シリアスな内容の貸本版があったり、壮大な構想を有した悪魔くん千年王国へプロットがリンクしてたりと、なにかとややこしいのですが、本作に限っては悪魔を使役する少年の活躍...

ゲゲゲの鬼太郎

1965年初出 水木しげる中央公論社愛蔵版 全5巻 テレビアニメ史上最多となる5回のシリーズ化を成し遂げた国民的作品なわけですが、漫画だけ読んでますとなにがそこまで人気を博した?と不思議な気持ちにならなくもありません。 特に初期は結構怪奇色...

さるとびエッちゃん

1964年初出 石ノ森章太郎朝日ソノラマサンワイドコミックス 全2巻 週間マーガレットや平凡、少女フレンド等、掲載誌をかえて断続的に連載された息の長い少女マンガ。 ある特定の年代以上は妙に郷愁をそそるオープニングテーマが特徴的なテレビアニメ...

天才バカボン

1967年初出 赤塚不二雄竹書房文庫 全21巻 ギャグマンガの祖にして大看板、赤塚先生の代表作とも言えるシリーズですが、実は天才バカボンで笑ったことが私は一度もありません。 ほんとにバカだ、と呆れるんですけど、それがどうしても笑いの感情につ...

佐武と市捕物控

1966年初出 石ノ森章太郎小学館文庫 1~2巻(全10巻) 非常に良くできた連作時代劇だと思います。 佐武と市のキャラも立ってるし、ミステリ仕立てのストーリーも当時の時代背景や風俗を上手に取り入れて、本格志向。 時代劇におけるバディものと...

009ノ1

1967年初出 石ノ森章太郎中公コミック文庫 全4巻 009とタイトルにありますが、サイボーグ009と直接的な関係はありません。 さしずめジェームズボンドの007をもじった、ってなところでしょうか。 主人公は肉体をサイボーグ化した女スパイ。...

リュウの道

1969年初出 石ノ森章太郎竹書房文庫  全5巻 リュウシリーズ第三弾未来編。 カタストロフ後の未来の地球に不時着した主人公の宇宙パイロットが、変貌してしまった地球でなんとか生きていこうとするドラマを描いた本格SF。 舞台設定は猿の惑星その...

サイボーグ009

1964年初出 石ノ森章太郎秋田文庫 全23巻 実は子供の頃から長い間、石ノ森章太郎は鬼門でした。 もちろん仮面ライダーやゴレンジャーは当たり前のようにテレビで見て、熱中した世代ではあるんです。 しかし、こと漫画となると、何がおもしろいのか...

四次元世界

1969年初出 松本零士小学館文庫 私が読んだのは合本になる前の旧版全2巻。 COMに連載された連作短編、四次元世界シリーズを収録したもの、と思われますが、シリーズに属さない他の短編も含まれているような気も。 基本どれもSFなんですが、まあ...

マシンナーズ

1969年初出 松本零士朝日ソノラマサンコミックス 初期の秀作。 近未来、何故か日本人だけが絶滅した地球で、長期の星間航行から戻った主人公モリが単身その謎を探るための放浪の旅を描いた物語。 今読むといささか陳腐なガジェットや演出、設定は確か...

魔境惑星の恋人

1969~80年初出 松本零士朝日ソノラマサンコミックス <収録短編>魔境惑星の恋人シティD60001年愛するレイインパルスドーム猿人1470号空白帯のひとりむすこ地底潜水艦サケザン雷帝 適当にエロティックで適当に悲劇的なSFが多く、とりた...

セクサロイド

1968年初出 松本零士朝日ソノラマサンコミックス 全4巻 近未来を舞台としたSFスパイ活劇。 当時の流行なんかも取り入れてのスパイものなんでしょうが、設定は結構いい加減です。 そもそも物語の基本パターンとして、主人公がパートナーであるセク...