BARCLAY JAMES HARVEST

BARCLAY JAMES HARVEST

どっちかというとプログレファン以外の支持のほうが高そうな気もするバンドなんですが、この音を食わず嫌いで済ますのはあまりにもったいない、というのが偽らざる本音。

フォーク・ロック風であるとか、アグレッションに欠けるとかコアなリスナーからすれば物足りなさもあるんでしょうけど、ここまでメランコリックで幻想的な音空間をクサくならずに構築するセンスはちょっと他には見当たらない、と私は思うんですね。

やっぱりオーケストラとかにこだわりだすと、大抵のバンドはクラシックを過剰に取り込み過ぎちゃうように思うんですよ。

なんか大仰すぎたり、派手にやりすぎだったり。

でもBARCLAY JAMES HARVESTは変に主導権を握られることがない。

中期ぐらいまでの音は間違いなくシンフォニック・ロックだと思うんですけど、そういわれれば確かにシンフォニック・ロックだね、と指摘されて気づくレベルの同居具合がこのバンドの特徴かと思うんですよね。

初期のアルバムで私が一番好きなのが3作目にあたるAnd Other Short Stories(1971)。

なんてセンシティヴでナイーブな音をだすんだ、と震えましたね。

5作目を最後に、バンドはメインストリームに歩み寄ったかのような音作りに執心しだすんですけど、これがもう、余計なものを全部削ぎ落として自分たちのオリジナリティのみを研ぎ澄ましたかのようなサウンドでね、この構築性、洗練度の前にはプログレとか関係ないな、と私は完全にノックアウト。

いまだにロックのセンチメンタリズムを突き詰めたのはこのTime Honoured Ghosts(1975)とOctoberon(1976)だ、と私は思ってる節がありますね。

なにげに聞いてるだけで泣けてくるんですよね。

悲壮だとか、物悲しくて胸打たれるんじゃないんです。

あまりに優しい音すぎてね、毒気を全部洗い流されてしまう感じ、とでもいいますか。

稀有なバンドだと思いますね。

どうすればこんな形で均衡を保てるんだろう、と聞くたびにため息がでますね、ほんと。

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