
私が聴いたのは1stアルバムであるGracious!(1970)だけ。
しかし、売る気があるのか、このジャケット。
まあ、いいんですけどね。
一応、コンセプトアルバムらしいんですが、言われなきゃわかんないと思います。
輸入盤で購入したんですけど、それらしい記述は見当たりませんでしたし。
語学に堪能な方が聴けば、すぐに気づかれるのかもしれませんが。
で、肝心のサウンドなんですが、この時代のプログレらしい音ながら、ちょっと借り物が多いかな、といった印象。
場面場面を盛り上げるのは下手じゃないんですけどね、野暮ったいというか、元ネタが透けて見えるシーンが多くてですね。
とりあえずベートーベンの月光をそのまま楽曲に引用したりするのは完全にやりすぎ。
無粋なのにも程がある。
歌メロも含め、親しみやすいメロディを散りばめてくるセンスに好感は持てますが、もう少し垢抜けしないものか、と思ったり。
ジャジーなアプローチなんかにも色気を見せているあたり、やろうとしていることの目線は高そうですが、いろんな面で痒いところに手が届いてない気もしますね。
歌詞世界を第一義として楽曲作ってるのかもしれませんけどね。
ちなみに71年に制作された2ndが後年発売されてますが、「成長した」と評する人が居たり、「プログレから離れつつある」と評する人が居たり。
うーん、どうしたものやら。
食指がねえ。
決して悪いバンドじゃないんですけどね。