ナンバー7

1961年初出 手塚治虫

後付けなカテゴライズをするなら大枠で戦隊もの。

人類が住めなくなるほど汚染された地球をいつか住めるようになる日まで、宇宙人の魔の手から護る7人の地球防衛隊の話。

いきなり地球規模で水爆戦が起こり、強制的にコールドスリープさせられる主人公のシーンから始まるオープニングはインパクト充分で、全く先の展開の予測できない緊張感にみちたものだったんですが、主人公が目覚めてから後のストーリーは正直かなりアバウトです。

そのアバウトさも7人の防衛隊の個性が際立てば帳消しになったか、と思うんですが、先生、きちんと7人のキャラを描き分けてなくて、結構おざなりでして。

収束せずに終わってしまうエンディングといい、全体的にルーズな作品、といった印象。

横山光輝のチームプレイ漫画を意識した、と先生はおっしゃってますが、これはチームプレイとはいえないのでは、と思う次第。

多分こういう漫画の完成型はサーボーグ009まで待たねばならないのでは、という気がします。

後続になにがしかのヒントを与える、というようなことはあったかもしれません。

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