1984年初版 板橋しゅうほう
東京三世社マイコミックス
表題作を含め小編を挟んで3編で構成された短編集。
「パパキングママジェット」は作者らしいSFアドベンチャー。
オチを含めさほど突出したものはないんですが、随所でSFファンをくすぐる仕掛けがあり、ニヤリとさせられます。
「ドラマチック」は福山庸治や大友克洋が描きそうな毒のある70年代風SF。
「ナイトチューン」はニューヨークが舞台の日本人トラブルバスターを描いたハードボイルド。
総じてきちんと練られたアイディアの光る快作ばかり。
このあたりから90年代前半ぐらいまでの単行本は全部ハズレなし、ですね。
ファンなら抑えておくべき1冊、といったところでしょうか。