アメリカ 1986
監督 トビー・フーパー
脚本 L・M・キット・カーソン

いやーひどい。
もー頭痛がしてくるほどひどい。
ここまで不出来なB級ホラーを見たのはほんと久しぶりで、なんか鼻の奥がつーん、と激臭でしびれてくるような錯覚さえ覚えましたよ、私は。
スラッシャームービーの金字塔ともいえる前作はいったいなんだったのか、と。
とても同じ監督が撮ってるとは思えません。
ただまあ、厳密に言うなら悪魔のいけにえも、こと演出面だけに着目するなら幾分あやしい点はあったりしたんですけどね。
でもあの作品には至らなさを至らなさと感じさせない、在郷における狂気の散華があった。
本作の場合、狂気はおろか恐怖すらなく、ただただ不首尾なあれこれが全部白日の下にさらされてしまった印象。
とりあえず、もうちょっと細部にこだわって、せめて矛盾がないようにしましょうよ、と。
とにかく雑。
ほんとその一言。
あと、あの場面がうけたから2でももう一度やろう、と監督が考えてるのが丸わかりなシーンがところどころあるのがさもしいというか、情けないというか。
なぜ2にして早くも自己模倣の罠にはまっちゃってるんだ、と。
デニス・ホッパーは完全に泥沼ですね。
なんのためにわざわざキャスティングされたのかさっぱりわからない。
笑われるために出てきたようなもの。
てかコメディなのか、これ、ひょっとして?
正直、途中で見るのをやめようかとすら思いました。
実はフーパーって、巷で言われているとおりマジで一発屋なんじゃあ・・という気もしてきている昨今。
安普請すぎて気が遠くなりそうになる凡作。
これを楽しめるのは熱烈なホラー信者だけだと思います。