2008年初出 東冬
徳間書店リュウコミックス 1巻(全8巻)

第二次世界大戦前夜のアジア大陸を舞台に日本軍嵐山機関、炎帝の子孫にあたる血族、そして紅軍と三者いりみだれてロボット風の超兵器や人外の魔物なども登場する歴史改変伝奇シュミレーションSF。
何となく機神兵団を思い出したりもしました。
話題になっている画力も、これカラーだったらさぞかし凄いのだろうなあ、と思われる麗美なもの。
新人とは思えぬ手の込んだプロットには感嘆するんですが、まあ、それにしても読者を突き放す漫画ですね、これ。
オープニングからしばらくは何の話なのかさっぱりわかりませんでした。
あえてわかりにくいセリフ回しを意図的に散りばめているのだと思うんですが、作者の意図よりももどかしさが先行する印象。
1巻の終盤ではドイツ軍まで物語に絡んできそうなフリもあって、長大でスケールの大きい作品になりそうな気配は濃厚ですが、今のところこれがおもしろいのかどうかと言う部分に関しては不明瞭。
1冊費やしてまだ顔見せの段階。
どこに焦点を合わせればよいのか、悩む感じ。
そもそもが架空戦記もの的な作品はあんまり好きじゃない、と言うのもあるんですが、過剰に想像力を要求する作風がさらに感情移入を退けているようにも思えたり。
才能豊かな人だとは思うんですが、好みの問題であまりのめり込めず。
続きを読むかどうかは 悩ましいところ。