韓国 2012
監督、脚本 キム・ギドク
ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した作品。
さすがのキム・ギドク、安定の1本、と言う感じですかね。
普通におもしろい。
実はそんなに目新しい印象のあるシナリオでもないんです。
日本の70年代的なドラマツルギーが香る感じ。
謎の母親の正体も思ったとおりでしたし。
ただクライマックスでですね、母親役であるミソンに監督は凄いセリフを吐かせるんです。
この一言で私のボルテージは一気に急上昇しましたね。
一転、先の読めない展開に手に汗握る状態。
セーターの行方の描き方や、主人公ジョンジンの末路も予想外に衝撃的で見事の一言。
ラスト10数分の緊張感が半端じゃありません。
これだけのものを1週間程度で撮ってしまうとは・・・・と、ただただ脱帽です。
いつもながらにエキセントリックではありますが、おさえておくべき1本だと思います。
つっこみたい所もあるんですけどね、やっぱり爪痕を残す一作でしょうね。
唸らされちゃったもんなあ。
ちなみにちょっと泣きすぎではありますが、チョ・ミンスの演技が凄いです。
それだけでも見る価値あり。