アメリカ 2025
監督 ダーレン・アロノフスキー
脚本 チャーリー・ヒューストン

台本を理解してるとしか思えない猫をCGなのでは?と疑う
90年代ニューヨークを舞台にした巻き込まれ型サスペンス。
いや、ダーレン・アロノフスキーがこんな映画撮るなんて・・とびっくりでしたね。
ブラック・スワン(2010)とか、マザー(2017)とか、見終わってダメージの残る問題作ばっかり撮ってきた人がいったい何があった?と。
まるでガイ・リッチー作品のように痛快だったりするもんだから。
私なんざ、最後の最後まで疑ってましたからね、絶対に掌返しで突き落とされるはず、と。
普通に娯楽大作なんだもん。
しかしこの手のクライムサスペンスをユーモアたっぷりにテンポよく仕上げちゃう手腕には驚かされましたねえ。
頑固そうにみえて何でもやれるのかアロノフスキー、みたいな。
また脚本がよくできてて。
二転三転する裏切りの進行が小気味良いのは言わずもがな、主人公の成長物語っぽい側面もあって。
過去のトラウマを乗り越えていこうとする姿が普通に感動的だったりするんですよね。
徒手空拳で非力な主人公がどうやってやり返していくのか、アイデイアを凝らして工夫されてるのもいい。
なるほど、そういうやり方があったか!と膝を打つみたいな。
キャラ作りも優秀。
もちろん一番の演技賞は猫なんですけど、ZZTOPみたいな殺し屋二人組といい、そりゃないわ!って呆れてしまいそうになるギリギリのラインをついてるのが楽しくて。
ま、エンディングの空港カウンターのシーンは、いくら90年代だからってさすがにそれは無理、と思える適当さだったりはするんですが、多分そういうルーズさも含めてこの映画の魅力なんだろうと思いますね。
文句なしですね、この手の映画じゃトップランクの出来だと思います。
アロノフスキー、こっちの路線に転向するなら売れっ子監督になるじゃなかろうか。
おすすめの一作、見て損なし。
余談ですがヒロイン役のゾーイ、レニー・クラビッツの娘だったとは知らなかった。
存在感ある女優さんだなあ、と思ってたんですがそこは母親譲りなのかな。
ねじレート 92/100

